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そう言えば、地震が続いていた時、不思議なことがあった

夕飯も片付けが終わり、食後のゆったりとした時間だった
私と彼はいつもの場所に座ってネコたちをいぢっている
うにゃうにゃと群がるネコたちも落ち着き、なんとなく観ていたテレビにも気持ちが入っていった頃…
パリーン
硝子の割れる音がしたのだ
「ん??、なにか割れたね」
珍しく彼が反応した
あまり事に動じない彼だが、この時だけは反応が速かった
たしかに、私も聞いたその音、もう少し詳しく言えば、満を持してそうなったような音なのである
はじけたというのか、当って割れた音ではないのだ・・・

翌日、朝飯の仕度をしようと食器棚を開け、いつも使っているグラスに手をかけようとした時だ
グラスの飲み口が欠けていたのである
粉々ではなく欠片がグラスの下に転がっているのだ
ためしに、割れた面を合わせてみたが、ぴったりと合う
私は思わず息を呑んでしまった
そして、冷静に考えてもわからない原因を頭の中で巡らせたのだ

・・・どうして割れたのだろう

その瞬間の音を聞いた時、棚は閉められていたし、私と彼はソファに座りネコたちと一緒だった
誰も近寄っていない
・・・目に見える者は、誰一人そこには行っていない



彼の具合も良くなってきて、まだまだだがいつものようにしていられている
やがて体力の回復と共に口の悪さも戻ってくるのだろう
私は相変わらず湿疹がかゆい
今出ているのは、親玉型でデカイ
治りもゆっくりなので忍耐が要る
けれど、最近は孫の手でコスコスすると、えにも言われぬ快感が走るので堪らずこすってしまったりしている
今もかゆい
出る場所も手のとどかない所だったりして、余計に憎たらしい
先日のアレルギーチェックで、こんなこともわかるのだろうか、どれがどのくらい何してアレして…
うまく気を散らしましょう
ね!

2004年10月31日 午後 11:12:40


今日も彼はお休み・・・
まったく今年の風邪は長い
それに、つらそうだ



私はといえば、予想だにもしない疲労感で、この2日程早寝である
自主トレを再開した事もある
それに、彼へのプレゼントに買った物で疲れているのだ
2日前、昼飯前のひととき、あるお届物があった
スレンダートーン
ご存知の方もいるかもしれない
お腹に電気を通して筋肉を収縮させる…アノ手の機械である
旅行に行くまで毎朝テレビで繰り返し観ていたコマーシャル
始めは、はいはい、というふうにかけ流していたが、何度も観ている内に、ふむふむとなってしまった
その頃は、彼も自主トレをしていたりしていたが、なかなか腰回りの肉が思ったように落ちない事に自分自身への不信感を募らせていた
・・・成果の見えないエクササイズというヤツだ
どうも、それが何事においても長続きしない理由の一つになっているらしい
そんなとき・・・そんな時なのである
見事な売り文句を並べる、トレーシーオースチンを見てしまったのだ
元女子プロテニスプレーヤーの彼女、今ではすっかりアメリカのおばはんになっている
絶頂にあったある時期に突然引退をしたのだが
その原因が腹筋と背筋のバランスを崩した腰痛によるものなのよ、と頻りに連呼し
私はこれで!みたいに、このスレンダートーンを一押しマーク全開で薦めている・・・
一所懸命に腹筋するのもイイけれど、これで彼のお腹がすっきりくびれるのなら・・・
ベガスで出た分は、実はこの機械を買う購入資金だったのである
今週の火曜に電話で申し込み、親切な男性の方にいろいろと指導をいただき
「お届は、1週間から2週間ほどかかります」と、言われたにもかかわらず
僅か3日で届いてしまったEMSマシーン・・・
私は初めてこの言葉を聞いた時、EM菌?などと聞き間違いをし
それでしばらく素っ頓狂なコマーシャルの内容が頭に残って、さほど気に留めなかったのである
アホである
もうちょっと早くその事に気がつけば彼も必死コイテ腹筋しなくても済んだのに・・・
久しぶりに悔やまれる出来事である

さて、なぜ彼のために買ったスレンダートーンなのに私が疲れて早寝なのか
それは、彼は風邪をひいてそんな事できる状態ではないから、私が実験台になっているというわけなのだ
なんのことはない、使ってみたかったりした!
この機械はセットになってすぐに使えるようになっている
一台で使い回しができる代物なので、余分に粘着パッドを買い私用と彼用にした
まず、使い方としては、そのパッドをヘソの少し上あたりにペタリとくっ付け
両脇腹のあたりに合うようにベルトに貼ったパッドをペタリとくっ付けるのだ
非常〜にネバつく粘着パッドが体に密着して、ジェルの代わりに体に電気を通す役割を果たしている
単4電池3本を装着しスイッチを入れる
・・・何も感じない
それもそのはず、付加にあたるボタンの調節をしていなかったのだ
まずは、そのボタンを押しつづけレベルを上げていくのだが、それそれと調子に乗って押していくと、突然に腹をつかまれた
「ぎゅぅ〜(数秒はつかんでいる)」
あはっ、(つかまれている)・・・うへへへ(弛緩状態)
今までに味わった事のない感覚なので、つい声が出てしまった
「気持ちのイイところで続けましょう」、取説にそう書いてあるので痛ギモのちょっと手前で、初歩レベル20分のセットを始めた
その間はずっとつかまれて離されるの繰り返しだ
お腹の肉は、キューっと動いてプルンと戻るの繰り返し、そこだけ別に生きているみたいである
しかし、ふつう20分も腹筋をする事はない
それも一日2回である
筋肉痛にはなっていないが、程好い疲労感が残る
そして、肝心の腹の具合だが、所定の時間を終えた後は腹が硬くなり、元々できて来ていた筋肉が浮き立って見えている
・・・ように見える
まあ、2日目だし、4セットしかしていないし
これからのお試し4週間後の腹が楽しみである
彼も早いとこ風邪を追い出して、あの感覚を味わってほしい
あはっ、うへへへである

2004年10月30日 午前 1:05:56


彼の風邪がぶり返し、今朝5時に起きたものの彼はベッドの中で、「うん、うん」と、私の質問に答えるばかりでそのまま寝てしまった
残された私とビリーは各々トイレに行ったり水を飲んだりして再びベッドの中にもぐり込み
そのままぐずぐずと時間を食いつぶしていた
朝飯では、私と彼二人して薬を飲まなけれどならないので、中途半端に寝足りない体を起こし
目玉焼きとキャベツの千切り、トーストとバナナヨーグルトにオレンジジュースを流し込んで薬を飲んだ
すると、彼はまたベッドへ、私には家事が待っていた
ネコたちはその間、元気に家を走り回り、程好く疲れると出したばかりのホットカーペットの上でべたべたと寝てしまっている
朝からの冷えこみで1階は冷えている、それに今夜は初霜初氷も予想されているくらいに冷えこむらしい
ストーブはまだ早いとしても、このホットカーペットは人にも必要である



昼飯は、ご飯を炊いて、あまり食欲のない彼にお茶漬けを食べさせた
水分も摂れるし身体も温まる
彼は小盛り、私は大盛りでスルスルと食べ、昼の分の薬を飲み
彼はベッドへ、私にはりんごジャム作りが待っていた
彼が買って来たジャム用のりんご、ペティナイフで半分にすると、やはり傷んでいたりして
結局、4個全部を使う事になった
先にレモンを絞り、勢いに任せりんごの傷んだ部分を次から次へと落とし皮をむいてレモン汁をかけ回す
そして、半分以上をすりおろして残りは角切りにし、残りのレモン汁をかける
三温糖とヨーグルトに付いてくる粉末グラニュー糖を150グラムくらい入れ火にかける
途中、白ワインを入れて煮詰め、仕上げにもレモン汁を少し入れ火を止める
やや酸っぱいりんごジャムのできあがりだ
そんな事をしていると一日があっという間で、ちょっと休んですぐに夕飯の仕度になった

この間には寝ていたネコたちが地鳴りで飛び起き、そして家が揺れた
今回は意識しなくても聞こえるくらいの地響きがした
その音で窓を開け、その私に走り寄ってきたネコたちの体は大きく左右に振られていた
耳をキリッと立てて様子をうかがうその姿は、これまでにない緊張した姿勢だった

夕飯は、親子丼にセロリの浅漬、豆腐とあおさのすまし汁(アーサー汁)
全体にやや塩が利いてしまったのは、私の口にジャムの甘みが残っていたからかもしれない
スプーンで食べる彼はもぐもぐとしてカワイイ口つきであるが
「少し塩辛い…」
言う事は言うのである
私よりも小盛りの彼の丼はすぐに空き、夜の分の薬を飲み、しばらくネコたちをいぢってシャワーを浴び
ビリーをお供にベットに入った…が、寝過ぎで目が冴えたようでぐずぐずと寝転がっている
そんな時、
「ああぁ、」
・・・ビリーが寝言を言った



2004年10月27日 午後 10:27:45


今日のおぢいちゃん(PC)は何時になく遅い
かりっ、かりっと言っている
中で、煎餅でも食っているのだろうか

保険証が新しくなって初めての通院日だった
事務の方もその事を言わなかったら、やはりコピーするのを忘れてしまったらしい
待合室でHIVについての資料なんかを見ていたら思いっきり名前を呼ばれて驚き、つい悲鳴のような声を上げて返事をしてしまった
ちょいと目立ったかもしれない
検査の結果では、中性脂肪が172と前回の半分になっている
コレステロールまでもが減っているのにもビックリである
増量増量などとイイ気になっていたのに、である
運動と多少の食事のコントロール、イイのかもしれん
主治医も、「そのことが今回最大の収穫、副作用の有無がわかるよね」と少しだがご満悦な雰囲気だったのが嬉しい
そして、一連の検査の最後、アレルギーチェック
2本採血をして、2週間のあいだ自由の身になった
今日の午後からの空のように晴れて解放された気分である
久しぶりだった、日本にいてこんなに気持ちが清々したのは何時以来だったろう

私はたまに、日本が嫌いであちこち外国に行くの?などと言われる事がある
別に嫌いではないが、いろいろと見てみたいという理由が大事な部分を占めているのは確か
映画やニュースで観ている場所がホントにあるのか、そんなふざけた考えもあったりするが
何よりも実際に行ってみなければお話にはならないのだ
百聞は一見に、である

生まれた国、日本は私の大好きな場所である
小さいながらも頑張って生きている力を身近にして、まずはここからと歩み出す力を貰っている
そして、この国を離れ旅行という形でさえ自分の大元を再確認させられる
アジアに生まれてご飯の国に育ち、季節の移り変わりを生活に反映させる意識を身に持っている
狭いながらもいろいろな文化のある、海に囲まれた島国
日本
そこは、受け容れる事も理解する事も兼ね備えた場所な気がしてならない
この国土の中で生きているのなら、まず、自分の足元がよく見えているはずなのだ
自国の持つ時を大切にしたい

青い空には陰りがないように見える
いつまでも、このままのように思える



2004年10月25日 午後 11:48:18


揺れる家の中で、彼が借りてきたDVDを鑑賞した
「キューティブロンド2」
「ロードオブザリング 王の帰還」
気がつけば、ぐらぐらと揺れる環境が現実を忘れさせなかったが
この2本、揺れながらでも観て良かった
まず、この前の旅行での事も自分に非のある事がわかった
あの時点で何か言えば苦しみを独りで背負う事もなかったのだ
関係した者全員で背負うべきなのである
だから、最低もう一回、同じ飛行機会社で旅行に行きたい
言うべき事も言えず悲しみも喜びも独り占めでは、乗り合わせたソコの社員さんに申し訳ない
私は気持ち良くH&Gしたいのである
もちろん、握り潰されて捨てられた旅行のメモと写真の事は別にして
・・・そんな気持ちになり、元気も貰えた映画なのである
そして、借りてきてくれた彼にもお礼を言いたい、ありがとう

映画を観終わってシャワーを浴び、部屋に戻ると彼がクスクスと笑っていた
「うひひひ、」
ずいぶんとご機嫌な夜ではないか
イイ映画を観終わった後は、こんなにも違うものかと思いながらパンツをはいたりしていると
「あのね、去年の今ごろも風邪ひいてる・・・」
どうやら、私のメモを読んでいるらしい
「10月○日、今日は…云々」
朗読までしてくれている
ネコたちがどうしたとか、体調の事、日々の生活の事などをケタケタと笑いながら読み進めているのだ
私もつい懐かしいように感じ、同じようにして笑っていたが、ある事に気がつき少し感慨深くなった
毎年、同じ時期に同じような事をしている自分
彼の朗読には、風邪をひいたこと、旅行に行ったこと、りんごジャムを作ったことなどが語られていく
そう、今年も同じようなことをしている・・・
同じような物を作って食べて満足していたり、同じ時間に起きて同じ生活をしてと、今とあまり変わりがない
ただし、違うこともあった
それは、体調である
去年と今年の今では、今年の方が俄然イイのだ
痛みも少なくなっているし、不調でダメというのも減ってきている
第一に薬が変わったことにも起因しているのだろうが、やはり今年は元気なのである
・・・時間というのは、こうして客観的に見られることもある
何気ない記録なのに、遠く隔たった別の人間の出来事のようにも感じてしまう
それほど変わってきたのだろう

さて、明日は病院である
先月の耐久採血の結果と薬をいただきに行くのだ
湿疹と角化症が酷くなってきたので、その事も言おうと思っている
もちろん風邪をひいたことも言わなければ…でも、きっと
「あららら、遊びすぎた〜?」などと言われるのだろう、でもイイ、会いに行って気が休まるのだ
主治医とも4年の付き合いになる
その事も言わなくては・・・

一日気を張っていたので・・・
ねむい



2004年10月24日 午後 11:59:22


夕飯を作った後、世界が揺れた
寝ていたネコたちも飛び起き、キョロキョロしながら様子をうかがっていた
その時、ネコたちの足が右に左と浮いているのを見て
尋常ではない、という事を察した
これは・・・
そう思った瞬間、ご飯を食べなくはと、急いで仕度をして食べた
食べられる内に食べておきましょ
何度も来る揺れを感じると窓を開け、静まると食べる
それを繰り返し、それからはテレビにかじりついた

2階では、棚の上のものが落ちていたりしていた
繰り返し来る地震の度、窓を開け、ネコたちを見つめる
人は何とかなるが、ネコたちは食べ物とトイレの心配をしてやる必要がある
カリカリと缶詰、缶切りを餌箱に入れ、私の薬、手帳、その他携帯のアダプタなど
1箇所にまとめ、夜を過ごしている
まだ家の中にいられるが、強い揺れが来た時の為に、ベッドをずらした
枕元にはホイッスルを置いてある

このまま夜を過ごし、朝、目覚めた時
同じ状況で居られるのか
少し心配だ

2004年10月24日 午前 12:21:07


さて、今日は天気もイイので、体力測定を兼ねて外出してみた
ちょうど行かなくはいけない用もあったので、遅目の昼飯も外で食べることにしてみた
日本に戻ってきてから初めての一人のお出かけに少しドキドキしてしまった
一切合切用意が済み、靴を履けばokという時、携帯が鳴った
誰かと見ると、ゴジラである
そういえば、メールで帰ってきた事は伝えたけれど、調子悪かったから話してない…
そんな気持ちで通話ボタンを押したら30分も話してしまい、家を出て歩き出した頃にはお腹が減ってしまっていた
10月も終盤といえども、未だ陽射しは温過ぎる
長袖のシャツにベストでも通気が気持ち良く感じられる
久しぶりのジーパンはゴワゴワとしていて身体にしっくり合っていない上、痩せた事もあるのでサイズが緩かった
少しショック
でも、またキャンペーンを張って、増量すればイイのである
そんな気になってずんずん歩き、途中カットスタジオによってヘアカラー用のコーティングクリームを取り寄せてもらえるように頼んできた
彼の○○染めの時に使うのだ
それに、私も使う予定がある
店のドアをくぐって一声かけ、出てきたご亭主は午後のシエスタ真っ最中だったようで頭が鳥の巣状態だった
口調はいつものまんまなのだが、気合の抜けたその様子に、より親近感を感じてしまったりした
駅までの道々、たまーにご亭主の呆け振りを思い出したりして笑ってしまった・・・

昼飯は上野で食べた
いつも行っている蕎麦屋である
午後も2時過ぎとなるとかなり人気も静まり注文したものも吉野家並の速さで出てくる
「おまちどーさま、大盛ね」
ぼうぼうの髭面の私に、いつものおばちゃんは気付かない
いただきます
その声もどこか遠くで言った気がしてしまった
店の中では、早くから来ているとみられるおやぢ様ふたりが大声で酒かっくらいながら盛り上がっていた
「だっからよ、俺が言ったんだよ、」
「おー、おー、そりゃたまんねぇなー、お姉さん、酒もう一本な」
ふたりの会話は、調子がよくて気持ち良かった
ガナル割にタバコなども用意していないので蕎麦屋も放置プレイである
私もその声をイイBGMにして一気に蕎麦をすすったりした
今日のタレは辛かった
そこから、腹ごなしに御徒町辺りまで歩き出し、週末のどこか気合の入らない人の様子を眺めながら斜めに入る西日に照らされ
その熱気の溜まった身体から風邪の毒気も抜けていくようである
なんとなく軽くなってきた
病み上がりは一区切りした感じだった
ゆっくり帰るか・・・
今来た道をアメ横に入り、ガード下の店を横目にちょっと寄りたくなったところがあった
そこへはいつも迷ってしまう
ガード下は一種の迷路だ
あれぇ、あれぇ、を幾度か繰り返し、その店への入り口を発見した
そこへは何回か行って胸ときめかす思いを味わっている
今日もまた然り、ついつい手が伸びてしまった・・・うぉっしゃぶるれざーしゃつ
わかりにくいのでカタカナでかくと、ウォッシャブルレザーシャツ
洗える革のシャツである
シワっぽくなっているネイビーのモウモウシャツ・・・
この店に来ると、牛も食べられたり使われたりしてエライといつも思ってしまう
店員さんも私以上にススメ上手なので試着まであっという間、気がつけば袋に詰められていたりした
ベガスで出た分ね、金は天下の回りモノという言葉を実感した
さ、長居は無用である
彼との待ち合せ場所へと急ぐことにした



仕事の終業時間ともなると、陽は随分赤みを増して西の空ギリギリの位置に見える
秋の日は釣瓶落とし、落ち出したら一気である



待ち合わせの駅は人の通りが多い
そんな方たちのお邪魔にならないよう、端のベンチ風に作られた部分に腰を下ろし、彼を待つことにした



今の季節は着る物が区々だ
久しぶりに外に出てみて、すぐに感じたことである
シャツにパーカー、ブラウスにセーター、コートにブーツ、革ジャンにスニーカー、Tシャツに半パン?
見ているだけで体感温度が上がったり下がったりする
そんな金曜の会社帰り、どこかお気楽な雰囲気が漂う夕暮れに、居る実感も憶えたりした

そんなこんな30分程して携帯が鳴り、その着信は彼
「今どこに居るの」
そんな彼を相手に、ウォーリィを探せさながら、ヒントを出したりして居場所当てゲームをした
ちなみに、私からは彼が見えている
「○○ビルの前だけど、」
そこはさっき居た所、見回して見えるのは何?
「写真展の会場」
そこは時間切れで観られなかった所、他には何が見える?
「木の植えこみ」
じゃ、それを真っ直ぐに見ながら駅の方に来てみましょう
「・・・あ、居た」
たまには、こんな事してみるのも楽しいものである

久しぶりに彼と待ち合わせをして帰ってきた
何軒か寄り道をして家の近くの飲み屋で晩飯を食べ、家に着いたのは午後8時くらいだった
ネコたちは静かに寝ていた・・・
月の輝きが半分の夜
深まる秋の夜長に、過ぎた思いを映し出している



2004年10月23日 午前 12:19:57




ラスベガスを経ったのは午前10時半頃だったか
一気に飛びあがったマッキャランは晴れていた
そのままやや西へと流れ、次第に雲が多くなる
高度が下げられて行くとその厚みは増し、地上が見えた辺りではしっかりと雲が立ち込めていた
サンフランシスコ近くだっだろうか
海岸の土の色が見事な赤や黄色、オレンジに緑、青、そして、紫色になっていた
レインボーの不思議な光景だった

この日は一泊し、次の日に成田へと立つ予定
昼くらいに着いてしまった宿泊予定のホテルでは、インド系の女性が受付をしてくれた
「申し訳ないのですが、ホテルのキーの準備がまだできていないので、しばらく待っていてくれる?」
最後の気軽な言葉遣いにやや戸惑いを覚えたが、ちょうど昼時
ホテル内の小ぢんまりとしたレストランで昼食を摂ることにした
そこは、ニューヨークに本店のある店らしく、洗練された雰囲気と清々しい店員の接客が気持ち良かった
週末という事もあり、着飾った方々が目立つ
アメリカに来てこのような雰囲気はよくある事で、週末の集りなどドレスアップをしている女性や家族連れをよく見かける
この日には、アフリカ系のご年配が何かしらの集りのようで大変煌びやかな御衣裳で賑やかに会合をされていた
そのほかの4、5人のグループやお独りでいらしている女性なども、ここぞとばかりと言ってもイイくらいのおめかし等をし
きちっと座ってゆったりとしたランチを楽しんでいたりした
海岸沿いにあるホテルなので窓からの眺望は湖畔のようで気分も安らぐ
私と彼はそんな光景の中心辺りに座して、その見える人の様子や風景などを楽しみながらのランチとなった
彼は海の近くの街ということもあり、「フィッシュアンドチップス」を
私は焼きトマトとエンゼルヘアーのパスタという文字にひかれ、「焼きトマトとエビのエンゼルヘアーのパスタ」を頼んだ
給仕してくれるのは、ギャルソンを装う薄い色のブロンドの女性だった
軽快な声ときらっとした笑顔が印象的である
てきぱきと受け答え、しばらくしてカゴにナプキンでぐるっと被われたパンが運ばれてきた
その中には熱々の四角いパンが入っている
私は小さ目の一切れを千切ろうとしたが、あまりに熱くフーフーしながら少しずつ引き千切っていった
湯気が立つほどの熱々なパンはフカフカでやんわらかい
一口千切り、口に運ぶと酸っぱかった
サワーブレッドである
これも良く食べられる味として、私の旅行の記憶としてよみがえる思い出のひとつでもある
ここのは、やや酸味が強く粉っぽい
バターが良く合う味だと思ったので少し多めにナイフで取り、パンで挟むようにして塗り一口食べた
旨かった

彼はあまり好みではないようなので、その手も進みが悪かった
熱いパンもイイ程度に冷めた頃、メインが運ばれてきた
大きなお盆に載せられ、先ほどの女性がくるっと手首をかえし肩から下ろして素早くテーブルに置いていく
やっと飯である
彼は揚げられた魚を、私はほんのりピンク色をしたパスタに顔をうずめた
私は10分くらいで平らげただろうか
今ひとつ押しのない味が残念だったが全部食べた
彼は風邪の影響で一度に食べられる量が少ない
フレンチフライをほとんど残し、手が止まってしまった
それでも、土地を変わっての食事は目も変わり、それなりに楽しむ事ができた
さて、それからである
永遠1時間半を、ホテルロビーのソファで過ごしたのである
いつまで経ってもキーができた雰囲気もなく、人が行き過ぎるのを眺めていたりした
彼は風邪をひいたネコのようにじっと目をつぶり動かない
私は初めに話したインド系の彼女から目を離さないでいたが、なかなかこちらを見ようとしない
それなのに次から次へと他の客は彼女を通してチェックインするのである
おかしい
そう思って他のアジア系の女性に声をかけ事情を言うとすぐに部屋を手配してくれた
ちらっちらっとインド系の女性を見る目が意味深だったのを覚えている
部屋に通され彼はすぐに横になり、私はベッドルームのドアを閉め居間でテレビを観ながら過ごすことにした
時計を見ると午後3時、チェックインの時間ぴったりだった

私はそれから1時間、次第に重くなる瞼を必死にこじ開けテレビのチャンネルをチャカチャカと変えていた
アメリカの西海岸では、薬の時間が少し微妙なのである
日本では朝の8時から10時の間になる投薬時間が、午後4時からの2時間になるからだ
前の組合せでは、12時間おきという事もあり、思い切って現地時間に合わせてしまう事もできたが
24時間おきになった今では、そういう訳にもいかない
それに食直後というルールもあるので時間で飲む事との両方が必守なのだ
なので、この1時間は非常に苦しかった
それまで散々ロビーで待った後、腹いっぱいになってからの昼下がり・・・アメリカサイズのソファはベッドといってもイイくらいに寝心地がイイ
肘掛にエキストラの枕を敷いてカウチっぽくすると・・・寝たくなるのは必至である
うつらっ、とした一瞬の落ち加減がたまらなく気持ちがイイのである
ひいーっ、寝たいっ!
不調で寝ている彼をうらやましく思いながらもニュースを観たりMTVをながしたりして時間を稼いだのである
そして、午後4時
手近にあった煎餅を食べ、もう何を食べたか覚えていないが何やらもそもそした物を口にしてから薬を飲み
心置きなく横になってテレビを子守歌に、どっさりと眠りの世界に身を沈めていった
途中、彼が起こしに来たようだがあまり覚えていない
いつの間にかベッドに移動して次の日の朝を迎かえていた

サンフランシスコの空港に着いたのは午前8時前だったか
チェックインのカウンターでは、昨日と同じインド系である女性が相手をしてくれた
・・・このときからである
私たちの不幸が始まったのは・・・
「あーん・・・、予約してある席はいっぱいで乗れません、どうします?」
どうしますではない、予約してあるのだからどうにかして
「・・・次の便なら大丈夫なんだけど・・・」
なんとなく気軽過ぎる言葉遣いが気になったが、次の便なら確実ですね、と2回ほど問いただし確認を取った
このひと悶着が運命を変えたのである
私達は結局次の便にも乗れず、どこの誰のミスなのかわからないまま
朝いた地域の別の小さなモーテルにもう一泊する事になったのである

どこの誰のミスなのか…
航空会社の言い分としては、私達の相手をした初めのインド系の女性は私達を探して館内を走り回り
館内放送までしたが見つからなかったので、その乗るはずだった便を見切り発車させた、と言い張る
なぜ?
私達は2度も確認したのだ、予約した便ではなく、次の便ですね
このチケットでも大丈夫ですね、と・・・
インド系の女性も、「はーい、それでいいの」、そう言っていた
次の便の時間に合わせゲートに行き、係りの女性にチケットを見せた時も、「はい、わかりました、呼ぶから待ってて」と軽く言ってくれたのである
それなのに、乗れなかったのだ
そして、ゲートで彼は切れた
「Why ! You said that...」、何を言っても相手のアメリカ人はわからない、わからないの一点張り
「私は知りません、ご予約は入っていません」
頭の芯から力が抜けていく感覚というものを初めて感じたのもこの時だった
「一人分なら席があります」
5分後だろうか、おもむろに言われた
私は彼を先に行かせようと思った
なぜなら次の日から彼は仕事だったし、ネコたちのことが気になったからだ
「二人分ですと、次の日の早い時間でしたらどうにかなります」
彼は散々ごねた後、次の日の今日と同じ便に決めた
私達はそのチェックインもあるのでトボトボと航空会社のチェックインカウンターまで歩いていった

そこにいたのは、二人目のインド系の女性だった
この方も話がわからない人物だった
というよりも、話を取り合わないのである、「あんた達の言っていることはわからない、誰があんた達をよこした」
勝手に話を大きくしてマネージャーを呼び出し、私達が何か言おうとすれば遮り何も言わせない
結局、何も言わせないまま私達のミスということになり、目を合わすこともなくチェックインからこの日の宿泊費と2回分の食事代を渡された
「私はまだランチも食べてないのよ…」
「言葉の問題っていうことでいいわよ」
インド系の女性とマネージャーは言っていた
ところで、私達の荷物はどこにありますか、そう尋ねたが、「もう飛んでいる最中」と答えられたかと思えば、「まだここにあるわよっ!」などと言われる
いったいどこにあるのかわからなかった
「荷物はいつか届くよ…」、彼がひどいオカマ声でポツリ言ったりした

翻弄された空港から一歩出た外の空気は息苦しいほど暑かった
モーテルへのシャトルバスを待っていると彼との距離が離れていくのを感じられた
10分くらいでホテルの名前が書かれたバスがやって来て、ふと運転していた男性を見ると今朝乗ったバスの運転手さんだった
「?どうした、飛んだんじゃないの」
この人とは、3度目のご対面である
1度目はベガスからサンフランシスコに着いた時に乗ったシャトルで
2度目はこの日の朝、ホテルから空港まで乗せてもらったシャトルでである
そして、ご丁寧に2度ともチップを渡し、にこやかに手を振って別れたのだが
そんな出来事もあるのだと彼も笑い出し、ガックリと来ていた空気に張りも出た
2度と会うこともない出会いのはずのお互いに不思議そうな顔で訊いてくるおやぢに
飛ばない所か席がない、席がない上、予約もない、そう言うと
「信じられんねーぞ、いったいどうしたんだよ」
バックミラー越しに話しかけてくるヒスパニック系のドンタコスみたいなおやぢが愛らしく見えてしまった

「ほら、今朝いたとこ、また行ってみっかー、はははははっ!」
空港で渡されたバウチャのホテルはそこの3分の1のレートである
空港から各ホテル間の送迎をしているおやぢには、そのことは周知のことである
イイのっ、はやく行ってちょーだいな
着いたそこは4、5階建ての小さな赤い屋根のモーテルだった
「ははは、また明日なー、はははははは・・・」
高らかに笑いながらバスのドアを閉め、おやぢはグイーンとバスを転がしていった
部屋は2階、さばさばした受付のおねえ様に渡された二つの鍵を持ってエレベーターに乗った
オートロックの鍵を開け、ドアを開けて入ると、まるで「X−ファイル」のモルダーとスカリーが泊るような雰囲気で、余分なものはなにもない内装だった
私達は力なく荷物を置いて、一日遅れになった日本での事後処理を始めた
彼はカード会社経由で国際電話をかけ、仕事の上司に連絡をとり事情説明をしていた
彼の普段の行いが良かったのか、後あと聞いた話では欠勤を出勤扱いにしてくれたらしい
私は私でどうにもならないネコたちのことを心配したり、事の経緯を思い出しながら次第に全身が脱力していくのを感じたりしていた・・・
気がつけば、午後4時
薬の時間である
航空会社から渡された夕飯代は1人12ドル
モーテルに隣接するダイナーで夕食を摂ることにした
・・・というよりも、そこでしか使えない代物なのである




薄暗いその店はいかにもダイナーな作りの雰囲気のイイ店だった
疲れた店員の話振りや、ぼんぼん置かれて行く皿やカップなども厚造りで使いこまれた感じがする
私はABCバーガー、彼はニューヨークステーキを頼んだ
飲み物は、喉が痛くなって来ていたこともあったので紅茶をお願いしたが、何事も無造作でぶっきらぼうにやってくるのだが温かい・・・
人の気持ちに入って来る空気で家にいるような感じまでした
「hey, enjoy !」
その一言が食事を始めるイイきっかけになった
さて、私の頼んだ 「ABCバーガー」、なにが入っているかというと、Aはアボカド、Bはベーコン、Cはチーズである
雰囲気は、BLTと似ているのだ
直径12センチほど、鉢なら4号というところか
持って食べるには重くて総崩れになるくらい
それをナイフとフォークで食べていく・・・旨かった
なんと言っても肉が旨かった
彼のステーキも旨かったらしく、「この旅行で初めて肉食べた」、そうカマ声を発しながら、もぐもぐと美味そうに口を動かしていた
やけ食いにも似た速さで完食し、私はすぐさま薬を飲んだ
彼も風邪薬を飲み、バウチャを店員に見せ、サインをしてそこを後にした
「Thanks !」
気軽な女の子の言葉に気持ちが溶かされていくようだった


腹ごなしというか気分転換というのか、この日の朝にも歩いた海岸をすこしだけ散歩することにした
朝焼けではない夕焼けが私達の影を長く伸ばしていく
朝よりも波立つ岩場に白く波が砕けている
飛行機は変わらず頻繁に離発着を繰り返す
「そろそろ部屋に戻ろうか、」
彼の言葉に促され、静かに部屋へ戻った
空気はすでに冷たく冬を運んできていた



次の日、前日と同じような時間に起き、チェックアウトをしてモーテルの出口で待っていると
グイーンとやって来たのである、あのバスとあのおやぢが・・・
「ははははー、いたいた、元気かよお前ら、」
4度目のご対面である
相も変わらず同じ顔して同じ制服を着ていた
「先乗ってろや、おんなじ航空会社だろ、がはははは」
すっかり送り迎かえされている小学生みたくなりバスに乗りこんだのである
空港に着いてバスを降りようとした時、おやぢが言っていた
「次は必ず乗れるよ、あきらめんなよ」
ありがとう、じゃ、またあとで!
ふざけて言った私の言葉に、おやぢは景気良く笑い大きく手を振って見送ってくれた
バスが発進し、なんとなく不安になったりしたが、バスのドア越しに手を振るその人に昨日とはちがう朝の風を受けている気がした



さて、チェックインカウンターである・・・!
・・・よかった、今日はインド系ではない
とっとと手続きをし、セキュリティを通ってしまおう、そんな考えで急ぎ足でカウンターに並ぶ
が、今度は違うフロアーマネージャーが現れ、昨日の説明をぐちゃぐちゃと並べ始めたのだ
なんのことはない、「私達はこれだけの事をした、結果、あなた達のミスだ」の繰り返し
・・・それで?
埒のあかない状況をさて置いてチェックインをし、それから彼がいくつか返した
「私達のミスだとしても、あんた達が渡したこのバウチャはなんなんだ、これを見せた時のそちらの様子に、カウンターやゲートでの対応に不備はなかったのか、充分だと言えるのか、荷物はどこにある、彼を見てみろ、髭も剃っていないし昨日と同じままだ、それに今日は仕事があった」
「...I'm sorry, but 」
もう結構、充分だ
私達はボーディングタイム、ゲート、シーティングをチケットを見せながら確認し、見合った礼を言ってその場を後にしようとした
が、この日のカウンターの女性が声を上げて笑っているのだ
私は振りかえり、その様子を見ていた・・・
「いいから、相手にしたって仕方ないよ」
しゃがれた彼の声は、何よりも私を動かす・・・
とりあえず、その場を離れカウンターの見えない場所まで行き腰を落ち着けた

出発までの間、ラウンジに行って時間をつぶした
朝も早い時間だったので人の数も多くはなく1時間半ほどゆっくりした
テレビでは、クリストファリーブの訃報を伝えている
「・・・スターだった頃の自分がある故に事故後の姿を人目にさらしたくなかった、しかし、自分が前に立つことで様々な困難に遭っている人達の力になることができれば・・・」
さんざん繰り返し伝えられるクリストファリーブの生前の言葉である
そんな放送も聞こえなくなるほどに増えた人の数が、私達のボーディングタイムを教えてくれた
ゲートに向かい、すんなりチェックされ半券を渡される
シートに付き、燃料トラブルの後45分後離陸、しばらくして飲み物をすすめられた・・・
「Tea, coffee」

・・・おかしい、こんな尋ねられ方
おかしい

そう、帰りの機中においても、とんでもない事があったのである

「Tea, coffee」
一瞬脅されているようで答えに詰まったが、Can I have tea? と答えた
が、その答えには、「ちっ」という舌打ちが返されただけだった
他の乗客への対応は、「お飲み物は何にいたしますか、紅茶、コーヒー、アルコールなどもいろいろございます」
私は何かしたのだろうか・・・
そして、また同じフライトアテンダントの方がやってきて訊かれた、「Tea, coffee」
紅茶をお願いします、私は迷わず答えたが、今度は、「ちっ」という返事すらない
それからしばらく、またやって来て、「Tea, coffee」である
紅茶をお願いします、同じようにお答えした
今度はすぐに運ばれてきたが、カップはびちゃびちゃに紅茶があふれて滴った状態で手元にやって来たのだ
・・・ありがとうございます
「Haaa !」
・・・私は、ため息をつかれてしまった
年輩で白人男性のアテンダントさんだから、かな?
この方もきっと疲れているのかもしれない
昨日からの出来事に疲れていた私も知らず知らずに何かしていたのかもしれない・・・そう思い、静かにハリポタを観ることにした

彼はといえば、出された食事も早々にシートを倒して寝ている
私は機中で飲む薬のことも考え、空港の売店で水とプリッツェルと彼のためにホールズを買っておいた
その水をハリポタの合い間に飲みながら、刻々と迫る薬の時間に合わせプリッツェルをかじりながら時計と睨めっこであった
「デイアフタートゥモロゥ」も架橋に入るあたり、一日1回の薬の時間になった
モニターでは、嵐を乗り越えた親子の感動の再会である・・・アメリカにもこういう映画があったのか
そう思いながら、抗ウイルス剤6錠と抗生物質1錠を飲みこんだ
ふーっ、一息ついた
これで時計ともしばらく睨めっこしなくても済むのだ
成田に着く1時間前くらいに出されるランチまでゆっくりすることにした
しかし、時間というのはあんがい融通が利かない
ゆっくりしようと思うと何かしたくなるのだ
そこでだ、旅行中にメモをしていたいろいろな事をまとめよう、そう思い
メモとボールペンをカバンから取り出し、ネコたちの写真も傍らにおいて、この何日かの粗筋を追っていたりした
映画も3回目のロールを流し始め、知っている内容がどんどん進められていく
私の軌跡もずいぶんと進み、やれやれと足のコリを感じた頃、トイレに立ったのである・・・
そして、戻ってみると、それまで置いてあったメモとボールペン、そしてネコたちの写真がなくなっていた・・・
あれ?・・・
彼はその時にはすでに目を覚ましていて、事の一部始終を見ていたらしい
「あのおっちゃんが持っていっちゃったよ」
そう彼の指摘した人物は、アジア系のご年輩アテンダント
私はすぐさまその方に、「ここにあったペンとメモと写真がないんです」と訴えた
「I don't know.」
即答である
「なにいってんだよ、あんたが持って行っただろう」、そう彼が言っても、知らないと言うばかり
私はわけもわからず立ったまま、5分くらいそのままでいた
するとである、さっきのアジア系の方が私のペンを持ってきたのだ・・・
手渡されたそのペンは、ベタベタしてなにかのカスが付いている・・・
そう、ゴミ箱から持ってきたようなのだ
私はその時になって合点がいった・・・
まさか、自分のものが捨てられている・・・ ギャレイへと自然に足が動いた
そこでは、さっきのアジア系の方がゴミ箱をのぞいている所だった
そのそばでは、飲み物を何度も訊きかえした白人男性のアテンダントとご年輩の女性アテンダントがいた
私はそのゴミ箱をじっと見つめ立っていた・・・
「なんだよっ、ゴミ箱まで見ろって言うのか」
白人男性のアテンダントさんが顔をしかめっ面にして言った・・・「ちっ」、またアレである
アジア系の男性がごそごそと飲み残しや紙くず生ゴミなどをかき分け、そして、・・・あったのだ
私のメモが、まるで雑巾をしぼるような形でくちゃくちゃにされ捨ててあった・・・
私は反射的にメモを手に取り表面を確認した・・・何も書いてない
メモの書いてある面は下にされ、あたかも何かも書かれていない紙を捨てました、というようにされて捨てられていたのだ
その瞬間、私はゴミをあさり、そして、目の前の事に吐き気に似た胸の締め付けをおぼえた・・・みんなの写真
そのメモの下、同じようにぐしゃりとなったみんながいた・・・
ビリーがこちらを見ていてる
さちこやあおいも見ている
けれど
ナオミとゆきはコーヒーか紅茶がかけられ顔もわからなくなっていた・・・

濡れてくたっとしていたみんな写真・・・ その写真の裏には、彼とビリーが写っている
1枚の写真の裏の白い部分に、シールで作ったみんなを切り抜いた物でコラージュしてあったのだ
私は息ができなくなった、いっぺんに悲しみが押し寄せると息もできなくなる事に初めて気がついた・・・
が、そのほんの数秒、そこに居合わせたご年配のアジア系男性、白人男性と女性のアテンダントが指をさして大笑いしたのだ
その指差した物とは、私の私物である、みんなの写真とメモである・・・
見事に高らかに笑い飛ばしている・・・
アジア系男性は笑いながらトイレに行き、「くそっ、」と言いながら手を洗っていた
その男性、私にはイイ顔をして、実はウソをついていた
一所懸命探す振りなどをして、実は知っていたのだ
このあたりからである
私の声が出なくなってきたのだ
私はそれからの飲み物や食事を一切断わり、気持ちを落ち着かせる事だけに時間を費やした
間に、アジア系男性がやってきて、「さっきの彼女が代わりのメモをほしいか訊いているぞ」などと言ってきたが、要らないと答えた
それからしばらく、アテンダントさんたちも忙しいようで私の事など放っておいたようだが
着陸のちょっと前、こりずにアジア系のアテンダントさんがやってきて、「なんだコレやるよ」と自分の使い古しのペンを差し出してきたのだ
私のペンは、入院中に彼がプレゼントしてくれた4桁のペンである
要りません
そう言うと、「なんだよ、ならいいよ」と言いながら、私の左肩をバンバン2度叩きながらふたたび大笑いをし、さっさと後ろの方へと姿を消してしまった

先週の今日、13日から3日間、私は声を出す意思を見出すことができなくなった
発熱や深い咳、頭痛、目の痛みなどでも苦しんだ
でも・・・、でもである
私は立ち上がった・・・
一度は何の為に元気になるのか・・・等と考えた事もあったが、まだそんな事は言っていられないのだ
ネコたちは元気にしているし、・・・私には、まだ、いる意味がある
こうして最後まで読んでくださった方々もいるのだ・・・

サンフランシスコの空港であった出来事が、空の上にまでも影響するとは思ってもみなかった
今回のミスは私にもあるかもしれない
倒産した某米国名有り在りの航空会社○○○○o○を選んだことが間違いだったのだ
10月15日付で、彼がこの航空会社に抗議の手紙と関係書類を送った
A4の用紙2枚にびっしりと書き連ねたらしい
・・・その日は、私達の9度目の記念日でもあった



2004年10月20日 午後 3:49:32


天気予報のまんま、朝から振り出した雨は一日降り続けている
秋雨前線を刺激する台風から吹きこむ南の湿った風も雨戸を叩いていた
それなのに、洗濯物は山となり、旅行中の物もあいまって
4回ほど白いの、柄物、色物、ソフトなのに分けて洗濯をした
物干しはフル稼働し、ハンガーなども駆使して、やっと干し上げた量は、家の中でその水分を吐き出しながら
そとの雨を尻目にぢっくりと乾いてきている
一息ついて気がついたのは、だいぶ身体が楽になってきているということだった
先週の咳と熱と鼻詰まりも白血球のがんばりで痰となって排出が盛んになった
だるさは若干残っているので、まだ無理はできない
しとしとと降る雨の音も地球からの囁きに聞こえる今は、きっと心も凪いでいるのだろう

彼が、妖怪図鑑のような本を買って来た
「こんなの買っちゃったぁ、」
見てみたいだろう、というオーラをぎらぎら放ちながら夕飯の仕度に忙しくしている私のもとに近づいてきた
ページの間にすでに入れられている指で押さえられているのは、「ぬらりひょん」だった
エイリアンのような前後に長い頭を持つ形相が描かれている
ふん、ぬらりひょん如きで喜んでいやがる
茹でた三枚肉をすーちか風に焼こうとしていた時だったので、はいはいと余計につれなく答えてしまった
しかし、そんな私にお構いなく、彼は次から次へとページの妖怪たちの話を意気揚揚としていく
「…きじむなーってさあ、…輪入道ってさあ、…小豆あらいがねぇ、」
どれもこれも聞いた事があり、超初心者まるだしなのである
そこで私が、二口女(ふたくちおんな)って知ってる?
そう私がフライパンに油を垂らしながら言うと
「あっ、さっき出てた・・・」
彼は一所懸命その妖怪はどこかとぺらぺらページをめくるのだ
そんな様子を見計らって私が、頭の後ろにもうひとつ口がある千葉の妖怪だよ、その本でもお団子食べてるでしょ、などと言うと
「・・・」
何も言えずにページをめくる手の止まった彼だった
ふふふ、中級程度で出遅れたな・・・
「じゃーさぁ、下半身が魚の女の妖怪はぁ?」
磯女(いそおんな)
「・・・」
ぱっと見で悔し紛れで言ったのだろう、きっと海っぺりで濡れた感じになっている女の妖怪を目にしたはずだ
磯女は、別名「濡れ女」とも言われる海に出没する妖怪である
「牛鬼(うしおに)」と一緒になって釣り人を海に引きずり込むのだ
「・・・お歯黒べったりはぁ?」
歯ぁ真っ黒でこんな口して、ニッとしてるでしょ
「・・・」
ことごとく答えていく私に彼の言葉も次第に少なくなっていってしまった
・・・そう、私は妖怪に詳しい
小学生の頃は、「日本妖怪図鑑」(380円)を愛読書にしていた
毎日毎日始めから終わりまで目を通し、北から南まで都道府県別の妖怪を頭にインプットしていったのだ
岩手は「海坊主」、埼玉は「袖引き小僧」、京都は「朧車(おぼろぐるま)」にはじまる妖怪の巣窟・・・
飽きもせず、そんな事を覚えては喜んでいたのだ
それに加え、「世界妖怪図鑑」(380円)、「地獄図鑑」などという世界にまで精通していった子供時代なのである
ドラキュラ、フランケンシュタイン、幽霊騎士
それぞれの生まれた国や妖怪性の特色、退治の方法までを頭に叩き込み
来るべき、いざという時のために備えたりしていた
地獄にいたっては、神道の家柄にもかかわらず餓鬼道や色欲道、金剛界やら天上界など
仏教の世界観まで詳しくなっていってしまった
しかし、齢も一桁の小さい頃である
そんな事を知って行くうちに怖くなってしまい、地獄に逝きたくないからこんな事するのやめようとか
夜のトイレでしゃがんだりした時は、「ふんばり入道ほととぎす」などと用を足す間からトイレを出るまで唱えつづけたりした
自我のある年代で勝手に刷り込み作業までしていたのである
私が読んでいたそれらの怪奇本は、30年前の価格をはるかに上回り、数万円の値がついていたりする
すり切れて捨ててしまったあの頃の愛読書だが、知識もイイけど、今になってはその価値にまで惜しく感じてしまう我欲までをも抱いてしまう
でも、思い出として彼との会話の中の一興としても役立つ妖怪たちに忌みじくも感謝の念を持ったりもしている
ありがとう、垢嘗め(あかなめ)、ありがとう、火吹き婆あ
ありがとう、毛羽毛現(けうけげん)、である

2004年10月19日 午後 10:54:41


な〜んか寂しい気分で目がさめるとお腹が減っていた・・・



何日も時間をかけてキャンペーンを張っていた体重の増量だが
この数日のうちに消えてしまっていた
熱のため、5日ぶりに浴びたシャワーの後
鏡に映った自分を見て驚いた
痩せているのである
それも、熱が出て痛みがひどかった部分の痩せが目立つ
首から背中、腰、それ以下の落ち様は無惨だ
顔のこけ方もリポアトロフィのようで、何がどう作用したのか判らない感じまでしたりする
久しぶりに浴びるお湯もなんとなく肌にあたると痛く感じられた
・・・しかし、鈍い
肌の感覚が鈍っている
其処個々にあたる感触が厚い皮を通しているようで自分の神経を疑ってしまう
ごわごわとしてがさついた感じ
温暖な血の通う人の物とは思えなかった

さて、今回の旅行
メインのラスベガスはそれなりに楽しかった
フリーモントの新しくなった屋根裏ショウを観に行ったり
「ジュビリィ」というおっぱい丸出しのショウを観たりもした
このショウ、ホントにおっぱいがいっぱいなのである
始めのうちは特にいっぱいで、出る人出る人みんな総出でおっぱいを見せていたりする
1人にふたつだから、20人にも出れば40個のおっぱいが目の前に並べられるのだ
初めはそんなふうにボロボロと現われるおっぱい姉さん達に、「あらら、あらら」などと驚嘆の声をあげたりしていたが
10分もすればそんなもの、慣れてしまうのだ
煌びやかな衣装におっぱい、溢れる笑顔におっぱい
おっぱいおっぱい・・・ 上半身裸の女の胸・・・カレーライスも3日続くと飽きるのと似ている気がする
しかし、このショウはおっぱいだけではない
歌あり、踊りあり、筋あり、演技も少々ありのレビュなのである
時代背景もしっかりあったりして、芸の変遷なども辿ることができ、なかなか楽しかった
幕の合間には、アジア系男性の超軟体芸や元世界チャンピオンと言われるジャグラーの名手のジャグリング等も盛りこまれ、それにだっ!
女性のおっぱいがあるのなら男性のソレもあるわけで
エジプト調のお話ではTバックで歌い踊るファラオが悠々と舞台を闊歩するのだ
それも褐色の方である、彼の集中力たるや…
彼曰く、「Tバックのファラオなんて初めて観た(ワ)」
そして、この王様、歌うだけ歌って気が済むと玉座にどっかりと腰を据え
事もあろうに、大サービス大股開きの大御開帳なのだ・・・ん?御開帳の意味が解らない?
おっ○ろげーの○○○○ってことっすよっ、旦那っ!!・・・失礼しました
で、Tバックはこの王様だけではなく、家来やその他全員がかなりの露出が高く、ねむい目も覚めようというもの
中には、白地に金のスパンがキラキラしていたりするダンサーさんもいたりして
その○o○○に目を奪われながら自信までも吸い取られてしまったほどだ
それにしても、男性にしろ女性にしろ衣装替えの速いこと
10秒と経たないのに、ぱっ、と違う井出達に変身している
・・・さすがプロ
そう思ったりもしたが、よくよく考えてみれば
あんな小さい下着みたいなので出たり引っ込んだりしているのだから
着替えだって楽楽なはずである
最初からTバックならスーイスイであろう
そんなことに思いを馳せている内にグランドフィナーレらしく大階段の登場である
順々にせり上がる階段の高さは充分に迫力があった
そこをまたおっぱい姉さん達がのっしのっしと降りてくるのだ
あたしのおっぱい見てよっ!の、どうよどうよ状態なのである
あそこまで突き出されては、嫌顔でも拍手をしないわけはいかない
そんな見せたがりのショウも盛況の内に幕は降り、そろそろ拍手を止めるかな、と思ったらカーテンコールになだれ込んでしまい
ふたたび拍手をする羽目になってしまった
褒めるのもイイ加減にしないと、こちらの手もおねえ様方のお胸のようにパンパンになってしまいそうだった
ショウは非常に美しく、2時間があっという間に過ぎたのも、その絢爛な雰囲気つくりが一役をかっていたように思う
アメリカの初期の映画産業について興味があるのなら、一見の価値はあるかもしれない
しかしだ、ここまで楽しんでも何故それなりなのか
それは、着いたその日から彼が風邪をひき、彼はしたい事のほとんどを何もできずに過ごしたからだ
ショウを観るのは動かなくてもイイが、他はタバコの煙がもんもんとするカジノを移動する事になる
彼のしたい事、それはカジノである
犬猿(嫌煙)の仲、宛らだったのだ
一方、私はといえば彼が寝ている間、ひとりカジノをうろつき、20ドルが増えたり減っていったりするのを独り嬉々として眺め


ここ(バーボン…)、穴なんです

腹が減ってはバーガーを食べにファストフードの店に行けば、ミクロネシア出身の日系のおばはんと話し込んだりして4日間がすぐに終わってしまった
彼はその間、不調の基本通りに寝っぱなしだった
「持ってきたお金、全然使わなかった…」
きっと日本でもらった風邪なのだろう、ややかすれた声の調子がその後の強大な嵐を呼んだのかもしれない

2004年10月18日 午後 8:29:41


気がつけば手が荒れている
手荒れの季節は、はずかむ・・・やって来てしまっているという事だ

今朝は5時半に起き、早々にネコたちを起こして一日を始めることにした
起きたばかりはかなりふらついたりしたが、それもあれこれと用を済ませるうちに慣れてきて
気がつけば彼を起こして朝飯の仕度を仕上げていたりした
私の朝飯は、薬を飲むためにある・・・そのために彼の休みの寝坊はおあずけということだ

今朝はご飯を炊き、味噌汁を作ってキャベツのコールスローを作り
彼を着替えさせてから目玉焼きをふたつ焼いた
気がつけばいつものようにしていたりする自分がいた

彼はそれらを食べ終えると、またベッドに入りビリーを抱っこして寝てしまった
ビリーもビリーで良く眠る
夜は私に腕枕をしてもらい、昼は昼で彼の肉布団でぬくぬくである
私はメールの返信やしばらくしていなかったお気に入りの巡回などし、今の体調を確かめるように時間を計っていった
1時間、2時間、3時間・・・あんがい平気
起きているのもやっとだった身体が、起きている方が楽になるということにも気がついた

気がつけば咳もかなり減って、頭も眼も痛くなくなっている
そういえば、昨日から今朝にかけては一睡もしていない
それまでの3日間は一日中、気がつけばベッドの上で寝ていた
それなのにだ、今は一睡もしていないのに身体がとてもリラックスしている
鼻の調子も良くなっているし、熱も出ない
・・・一晩何をしていたのか

それは、考えていたのだ

今日はかなり冷えこむ
空も夕方に焼けたくらいで灰色のままだった
鳥の声も遠くでしていたように覚えているほど微かにしか耳にしていない
せっかくの土曜
こんな天気では、近所も静まるわけである

夜は、彼がクリームシチュウを作るというので全てお任せ、楽ちんナイトである
サラダまで考えているようで至れりナントか、風邪ひき同士のいたわり合いかもしれない
が、やはり体力的に充分でないと味も充分ではない
頑張って食べたが完食はできなかった
精一杯の努力でお腹いっぱいということにした

さて、体には蕁麻疹が出るようになった
風邪を引いて熱が続いたりすると体のどこかに現れるかゆいヤツだ
他の熱では出ないのに、風邪の時だけ現れる不思議な反応
30分もすれば消えていく儚い現象
これが酷くならないことを願っている

気がつけばアゴ髭の長さと髪の毛の長さが同じくらいだ
上でつまんで下で引っ張ってみて同じ長さだったので驚いた
白髪や他の色の入り具合まで似ている
もしかしたら、逆さ絵、なんて芸ができるようになるかも・・・アゴ髭ウォーズかい
ちょうどアゴの辺りでしたいこともあったし、髪の毛も伸ばすかな、と思っていたので、お手軽競争用意ドンだ
どちらが速く伸びてくるりんとカールするか経過観察である

気がつけば、それでも時間は過ぎていく
何をしていても時間は同じように流れていく
もう流れているのだ

気がつけば
鏡の中に
夢枕獏に似た自分が薄い茶色の瞳でぢっと私を見つめていた


2004年10月17日 午前 12:12:14


k2 の窓が祝祭色になっていた
ログインしたらレインボーのオーロラ状の空になり綺麗だった

なかなか更新できずご心配をかけました
実は、帰りの飛行機の中で手酷い目に遭い、そのことから体調を崩している次第です
詳しくは、追々ココに残すつもりでいますので、それまで時間をいただきたいと思っています

熱のコントロールもできるようになってきたので、上手く生活のペースを作って行ければイイなと思っています
ホントに私事で申し訳ありません

2004年10月16日 午前 12:33:33




さて、ここでお知らせです
今日5日から1週間ほど旅行に行ってまいります
その間、更新は休みます
留守番は、k2 に任せてありますので
?を押して
遊んでやってください

では、行ってきます


ベロベロベロ

2004年10月5日 午前 12:32:02


さっきになって、旅行の用意に目鼻がついた
週の初めだというのに、天気はどんよりとして雨まで降っている
なんとなく気持ちまで沈みがちになる
そんな時、今日の占ーい(目覚ましTV)では、山羊座は11位
「なんとなく気分も沈みがちぃ…」
局アナの彼女の言う通り、まんまやんっ、である
朝からまったく図星に指され出鼻をくじかれてしまった
しかし、そんなことを言っているヒマはない
旅行の準備は自分たちばかりでない、ネコたちの用意もしてやらなければならない
今回は丸々1週間を越すのでトイレは5個、ご飯は自動給餌器いっぱいまで入れてやった
通称「別荘」と呼ばれるケージにもクッションをふたつとタオルを2枚敷いてやった
それを階段の上がり切った所に置いてやると、我先に入ってクルクル言いながら一塊になるのだ
今回もごたぶんに漏れずナオミ、あおいにゆきがつるんでいた
白黒茶色の毛玉になっていたのである
朝飯を食べ、薬も飲み、片付けなどをしていると
ネコたちはすでにぐっすりと寝入っている・・・
起こさないように静かに寝かせ、私は手持ちの荷物のまとめをすることにした
彼に頼まれたもの、薬やその他のサプリ
あちらとこちらの温度差も考えてあちらとこちらでも使えるものなど、大きなスーツケースの時よりも気を使ったりしてしまう
ついつい、寒いといけないから、などと考えてしまうのだ
オバサンみたいである、ヒーーッ ・・・
そんな様子をビリーはぢーっと見つめ、いつしか丸くなっていた
私はといえば、彼が買ってきてくれたハスカップアイスクリームを食べながらメモを打っている
一日中夕暮れみたいな明るさの中、光々と手元を照らし出す蛍光灯の色が目に映える

10月は、彼が私に指輪をくれた月でもある
それに合わせて、どこかに旅行に行くようになっている慣わしも今年で8回目だ
ホントは9回なのだが、4年前は行くことができなかった
それは、記念ページでもお分かりのように、感染がわかった月でもあるからだ
あの頃から4年が経った
入院をしていたあの頃・・・
感染がわかってから、彼と会ってから、それまでにもいろいろなことがあった
なぜかその事柄に、今年は一息つきたい気がしている
疲れたのではない
一息ついてから、ひと踏ん張りするのだ
ヨイショ、である
年齢は相も変わらずついて来るものだ
毎年ひとつずつ数が変わっていく
歳で判断するわけでもないが、やはり何年も生きているとそれなりに感じるなにかがある
そのことにも、一度ゆっくりと腰を下ろして自分を取り戻す時間が要るようなのだ
何年か前に感じた、生きるペースがゆっくりになって来ている、という事
今になってその真意に辿り着いた感もある
これからのために、まずは腰を下ろしてもイイのではないか
そんなふうに自分を見ているのだ
一呼吸おいてこそ見えるものもあるのかもしれない

明日はいつもと同じ、5時起きである
8時前には家を出て空港に向かう
明日も雨らしいがイイじゃないか
雨が降る時の様々な音や濡れた地面を歩く自分の足音を聞くのも、たまにはイイ
彼と歩く同じ時間、一緒にある熱を感じながら
同じ地球の上
同じ時間を過ごすのだ

2004年10月4日 午後 5:43:45