0 4 ' 0 9



夜中の豪雨に付いて来た風が家を揺らした
ビリーも彼も、そして私までも、轟音や地震まがいの嵐に起こされ、なんとなくアンニュイな朝を迎かえた
いつも起きると確認する東の窓、雲もほとんどなく近所の屋根越しに見えるクリーム色から群青色への変移が美しかった

階下へ降りると、さちこが起きているようでさかり付いた声を張り上げうるさかった
今朝の彼の朝飯は、オムレツにロメインレタスのサラダ、パンにヨーグルト
私は、起き抜けの「おいしいココア味」のプロテインを流し込んだ
ネコたちには、カルカンのデリカスタイルのいりこ入りかつおといつものカリカリ
ひと通り済み、彼が出勤し、さて、掃除でもするかと思ったら、いきなりの大雨である
ざーーっと15分くらい降ったが、その後には、しずくの垂れた葉の音や雲を吹き飛ばす強い風の音が聞こえるのみ
これで台風一過、という事になったのだろう
今でも吹き返しという風なのだろう、木々の擦れ合う音、鳥の忙しそうなさえずり
まだ昼間だというのに秋の昆虫たちの静かな声がしている
大抵、2階の掃除の時には何か音を流しているが、今日に限ってはこんなふうに聞こえる音が心地良く
開け放った窓から風に乗って入る、一種の大気の潮流を感じていたりする



空を渡る雲の一部も、前はこの部屋の空気だったかもしれない
そして、いつかこの部屋を通過する時もあるのだろう
台風という、あって当前の出来事が、どうしてもここに生きている時を聞かせてくれている

薬が変わり、今日で1ヶ月が経った
てき面に現れる体力との相互関係による副作用も、なんとなく要領がつかめて来た
時間を経るというのは、こういう事をいうのだろう

・・・青い空が見える
風に追われるように、白い雲がかけて行く
ずっと、このままならイイのに・・・・



2004年9月30日 午後 4:05:36




この雲が見えていたら天気は下り坂


月曜の疲れが今ごろになって出る
さすがに30代も後半になると、こうなのか
筋肉痛も2日後からやってくるし、てき面に肌がひどい状態になる
肌がひどい、という表現はイカニモ気なのだが、やはり20代の頃とは完璧にちがうのだ
毛穴はくぼんだように大きくなり、小じわが中シワくらいになり
肌自体の張りまでも失われてくる
私の場合は、前の薬の副作用もあるので落ちてしまった脂肪の分、ゲッソリ感もプラスしている
特に、今の顔はクマもしっかりと出ていたりしてみすぼらしい
このままで行くと口角炎や肌の異常が顕著に現れてしまうので市販のビタミン剤を飲んだ
食べる物もタンパク質を意識して摂っている

私の父は脳梗塞の発作を起こしてからというもの、極端に偏食傾向が強くなった
加齢していくと次第に栄養の吸収も悪くなる
歳をとったからとサッパリした物に走ったり、野菜ばかり食べるような偏食傾向になると
体を維持するための栄養を摂ることができなくなってしまう
それなのに、偏食の父がとっても偏食するようになってしまった
元々、私の言う事などには聞く耳を持っていないのだが、今では耳まで遠くなり始め
年齢以上に歳をとったように、老けてみえるのだ
仕事もしていないし、家で特にする事もない
食べる物も自己制限中なので成り行きに任せ痩せていく
自然と萎んでいくのに、わざわざ風船の空気を抜くようなことはする必要ない
しかし、それも本人が決めた事である
以前は、「人は年齢じゃない、やる気がなくなったらおしまいだよ」などと息巻いていた父
「60越えたら途端にダメになった…」
それまでの価値観が総崩れだ
それで、どうするの?とは、訊かれない現実も見えないのだろう

私の体の湿疹は大きいモノが現れるタイプに移行した
様々な事が関わって出たサインなのだ
30年以上生きてきて、おかしいぞ、という事が判るようになってきた
人は、なにかしらで判断できる知恵を身につけることができるのだろう
素直に今の湿疹を受けとめよう・・・・

2004年9月29日 午後 11:14:00


27日

目覚ましが鳴ったのは、午前4時30分
しかし、止めたのもわからず、気がつけば彼の食事の仕度をしていた
コーヒーをいれバナナレーズンヨーグルトを作っただけだが、自分のお腹が鳴ってしかたがなかった
血液検査だ・・・
それを思うとおいそれと食べのを口にではない
なにか飲み物を、と思っても・・・水にしとこ
たいへん消極的なのである

彼を送り出した後は忙しかった
ネコたちのトイレ掃除をしてシャワーを浴びて一気に外出用の自分を作り上げた
出かける用意をするのにチョコチョコと小走りになっていたりしたが、その後をビリーがあんあん言いながら同じように走ってついて来ていた
「ねよーよぉ、ねよーよぉ」
そんなヒマはないので、茶化すように走っていたりした
終いには、お気に入りの場所でクルリとなって不貞寝を決めこんだビリーだが
私が、行ってくるよ、というと口を開けずに、ンンーっと小さく答えた

今日行った検査は、8月31日に変更になった薬の血中濃度の測定が目的である
何も食べていない状態で1回
食事の後すぐに薬を飲んでから1時間後に2回目
これは、私の薬の飲み方が、食直後になっているためである
そして、最初に採血した時間から2時間後に3回目
以下、2時間ごとに4回、5回と抜いていった
午前9時ごろから始まった採血は、午後4時過ぎに終わった
右と左の両腕のヒジの内側は注射針の痕が計6個ある
ひとつ多いのは、最後の採血で上手く血管に刺さらなかったので一度抜いてから入れ直したのを含んでいるためだ

薬は、飲み始めから徐々に濃度が高まっていく
何時間後になると、それが頂点に達しゆっくりと時間を書けて分解されていくのだ
ウイルスを抑えるためには、この濃度が一定でなければ、その増殖に対する抗力を発揮しにくい
最高に効いた時点からどれくらいの間、安定して濃度が保たれているのかを知れば、薬の効果もどれ程のものなのかわかるのだ
しかしながら、濃度が保たれているとしても
ウイルスを抑えるという目的を達していないと薬の量の変更や薬の組合せを変えなくてはいけなくる
試にしてみないとわからない事でもあったりするので避けて通ることはできないのだ

家に戻ってネコたちにご飯を食べさせると、猛然と睡魔が襲ってきた
早朝から繁忙感のある午前中、そして賑やかなランチタイムに2時間おきの…
何もしなかったようでも、その間の消耗は採血によるものもあったのだろう
採取した量はわからないが、計10本分の血を失ったのである
空腹時の採血は、拍車をかけ流して一日を踏み越していった


28日

今日はゴジラと会う日である
ゴジラの通院日でもあるので、たまの都会でのお食事を一緒にするのだ
朝も6時から携帯が鳴り、着信を見ればゴジラ
「お・は・よー、今日はどう?」
てっきり吠えるかと思えば萎しい気遣いである
とりあえず、すっきり終わらせてから連絡という事で、私は家事を済ませてからゴジラへの土産を持って出かけた
涼しい風が吹くおもてはどことなく湿気があり、昨日のようなムシムシになりそうな予感がした
大雨の後にはしかたがない事だが、台風も来ているのでどうにもならない
そういえば、ゴジラに関わると雨が降る
ふたりで会う時は必ず雨が降るのだ
そんなことを思い出すと、ますます雲行きが怪しく見えたりした
待ち合わせの場所に行ってゴジラ似の人間を探すと、ぼーんやりと立っている男を発見
静かに近寄って声をかけると、「あらっ、今日はカワイイじゃない」などと言う
私はいつになく気を使ったゴジラの発言にビビッたりした
どうしたんだろう・・・???
さっそくランチの店へ出かけ、70分という制限付の食い放題に集中した
この店はゴジラのお気に入りである
一度私の彼と行ったのをきっかけに、口を開ければ、「アソコの食い放題行こー」と、ガナルのだ
ゴジラはCTの撮影や採血もあったので、前の日の夜から殆ど何も口にしていない
つまり、飢えた怪獣なのである
人はお腹が減ると余裕が無くなったりすることがある
食べたくて食べたくてしかたがなくなるのだろう
それは、生きる本能と言えるのではないか
ゴジラにぴったりである
そして、その食べ方もいつになく速い
皿の上の物が二かき三かきで口の中に入ってしまうのだ
さすが爬虫類系、間口が広い
しかし、ゴジラに言わせると、私のお口は間口は狭いが奥行きがあるという
奥が深いのだ
私に言わせれば、ゴジラのデカ口は間口がだだっ広く奥行きが無い
舌先三寸なのである
ぺろぺろぺろ、舌で匂いを嗅いでいるのかもしれない
制限時間2分前まで粘った私達、元は取れた気がした
やがて、異常に食べたゴジラは大満足で家路に着いた
腹がいっぱいになれば、ねぐらへと戻るのは常
とことん、ゴジラと言われる由縁であると言える

私はその後、黒いシャツが欲しくなったのでノコノコと服を見に行った
大型小売店の紳士服売り場、おやぢ様御用達のがあったりするところである
私はブランドも好きだが、安くても縫製がしっかりしている物や着易く作られた物も大好きだ
なので、日本の四季に合わせて4回ほど立ち寄るところがある
今日行ったのは会員になっている店で、あまり日本では見かけないようなデザインや色の服を扱っている若者向けのセレクトショップ…
以前、友達に、「格好が若いね」などと言われたことがある
「若いね」、・・・
若くないということである
そして、あろうことかゴジラにも、「歳相応のものを着ればイイのに」なんて事を言われたりして少し現実を見た気がしたりした
そんなことが頭の中をささっとよぎったが、イイのである
着たいモノを着る
そう心の底で念じ、何食わぬ顔で鼻歌を歌ったりしながら吊るしやワゴンをかき分けたりした
9月というのは夏物の最終処分値引きセールをする
どうしても欲しかった物が75パーオフになっていたりして驚くが、今日は特に驚いた
あれやこれや信じられない安さなのだ
欲しい形のジーンズなども75パーオフ
すぐさま2本を小脇に抱え、試着室へ走って行った
しかし、今日に限ってブーツを履いていたので脱ぐのがタイヘン
試着室の前でしばらく逆Uの字になってヒモをほどいた
さて、試着である
まず穿いていた物をおもむろにずり下ろす
この時いつも思うのだが、カーテンを閉めてはいるものの、薄い布一枚で仕切られている四角い空間
全身を映す鏡があったりして、下着になっている自分の姿が意気揚揚と脱いだり着たりしているのだ
これが自分なんだ
いやに高揚し、しんみりとしてしまったりする
さて、1本目である
薄いブルーのジーンズ、かなり腿がタイトだが・・・OKである
イイと思うと速い、次である
少し濃い目の色味でユーズドっぽい・・・これもまたOKである・・・
この2本は以前から探していた形で
この歳になってやっと見つけ、そして、試着し買うことを決めた
36になってやっと会えた
心の底から沸いてきた言葉が、狭い試着室の中で大きく吐かれた溜息と共に響いたりしてしまった
幸い試着室は個室、当たり前だが誰にも聞かれてはいなかった
家に戻り、ビリーの歓待を受け、うがい手洗いをし着替えをしに2階に上がった
着替え、そう、部屋着ではなく買ったジーンズに穿き替えるのだ
ほいほい脱いで素早く足を通しできあがり
そんなのを2回、ぼんやりと見上げるビリーの前でやっていた
その度に、ビリーくん、これはどうかな、などと訊いたりしてみるが、お腹の空いているビリーには興味がないようだ
「あ゛あ゛あ゛ーーっ!」
非情な訴えである
私は悦にいることもなく穿いた物を脱ぎ、ネコたちの待つ1階へと降り
ぽこぽこと膨らむ湿疹をかきながらご飯の用意をしていても
なんとなくでも足りている心の感じに気持ちが良かったりした

2004年9月29日 午前 12:40:34


今日は一日雨なので旅行の準備をした
けれども、彼の出足が鈍く、なかなかはかどらない
なにやらムフフなサイト巡りをしていて動けないようなのだ
しかたがないので、荷物の宅配が来る前日までの6日間で用意することにした
私は何を着ていこうか、あっちで何を着るかなどを考えていると考えがまとまらなくなり
同じように残りの何日かで用意をすることに決めた
今回の旅行では、ショウを観ることになっているので、その時の衣装も忘れては行けない
普段着に迷っていたりしても、このショウ見物では手抜きなどできないのだ
地元の方々のお衣装は絢爛豪華な人が大変多い
そのなかで、ジーパンにTシャツで着てしまう日本人はどうしたってみすぼらしく、保護者のいない子供のようなのだ
肩から斜めがけに大きなカバンを持って来たり、朝も夜も一日変わらないカッコでいたりしていては
その歳なりにあるサービスは受けられない
周囲への心遣いを感じさせる振舞いを持ったり、有る物を利用して楽しんだりして得られる経験もあったりするのだ
国外の旅行に行き、そこでいろいろ経験して感じるのは、自分を大切にするということである

さて、ショウに行くとなるとそれなりの衣装がいる
どんな物にするかとあれこれと引っ張り出し、とっかえひっかえしてみたりする
いまいち、ダメッ、なんじゃこりゃ・・・
そんなこんなしていると、彼もいつの間にか脱いだり着たりしていた
「う〜〜ん・・・、あぁあ・・・、・・・(ため息)」
言葉にならないオカシナ声ばかり出していた
・・・ムフフなサイトの影響だろうか・・・
彼は、透け透けのシャツが好きなので、まずはそれから試したがペケ
私は、やや砕けたモノでないとリーマンになってしまうのでシャツはペケ
彼は、上が決まったけれど、下にはく物がなくて総とっかえ
私は、自分がイイと思っても彼にダメ出しをされ、良く考えてみればベガスのネオンサインみたくなっていたのに気がついてダメ…
今の自分と理想の自分のギャップになかなか気がつかず、結局1時間くらい悩んでしまった
今日はあんがい冷える
なのに、アツイ熱気が2階の一室に充満し、うっすら汗をかくくらいだった
自宅ファッションショウもかなりの枚数を着た頃、やっとお互いにピーンと来たモノが見つかった
化繊100パーのぺらぺらピッチリ系である
スーパーがっちりをSGなどと言うのだから、ぺらピチとでも言うのだろうか、なかなかな具合に納まったのである
このお衣装は、いずれギャラリィに載ると思うのでお楽しみに・・・やれやれ、、、

さて、明日は5時起きで一日5回の採血をする検査の日だ
何も食べないで行くので、ちとつらそうだ
午前中は友達も来るようなのでイイが、問題は午後である
何をしよう
雨も強く降るようなことを天気予報で言っている

2004年9月27日 午前 12:06:00




今日も5時起き
彼は会社の慰安旅行で日帰りのミステリーツアーに行く
私は彼の朝食を作って、ビリーをつれて2階で寝直しだ
ビリーも早朝一緒に起きる日が6日も続くと、寝起きが悪い上
ずーっと寝足りない顔をして階段の下で私を待っていたりする
「早く上に行って寝よぉ」
そんな感じに小さな声を出すのだ
それに、私も6日目となると、さすがにねむい
彼を送り出す事もしたかったが、寝たいほうが勝ってしまいベッドに入るや否やすぐに意識がなくなった
ビリーも私のお腹辺りでウニャウニャ言いながら同じような格好をして寝たようだった
「・・・って来るよ、」
遠いところで声がしたのを覚えている
彼の後姿を見送ってから再び起きたのは、私の手を舐めるビリーの舌の感触で目が覚めた午前10時
薬の時間を忘れていた
なのに、そんな焦らずビリーをつれて下に降り、ネコたちのご飯もゆっくり用意したりして
自分の遅い朝食が終わったのは、それから30分後だった
食直後のルールなので、手あり次第に食べて7粒をコーヒーで飲んだ
一人で寝坊するとこんなものなのか
新境地だった

朝が遅いと、昼飯までがはやい
家の掃除を終わらせると午後12時半
土曜の昼に何を食べよう・・・こんな時は冷蔵庫の整理がイイ
目についた野菜や、ちょぴっと冷凍した肉があったので、昨日の残りご飯と一緒にカレーチャーハンにし
きのうの夕飯に出し忘れたキュウリの朝漬と、ワカメスープを作り、プチ豪華な昼食を摂った
朝飯から2時間半後の事だ
昼の薬にはまだ早過ぎるので、なんとなくテレビをつけたら韓国に留学する若者の特集を放送していた
150日で韓国語を話せるようになるか、みたいな感じの、ちょい楽しそうな3人のお話である
いざ観始めたら、やはり面白く全部観てしまった
はあ、楽しかった、と思っておもむろにリモコンのボタンを押したら、また韓国の旅番組をやっていた
また、韓モノ・・・
おまけに、ユンソナちゃんまで出ていたりして、バッティングやん、などと思いながらも全部観てしまった
韓国イケメン俳優に会う、みたいな、少しうふふな番組である
韓国の芸能界に詳しい方なら名前を列挙するのも簡単なのかもしれないが、私が知っているのは数が少ない
それに、今流行りの何度も再放送されているドラマも観たことがないのでズブズブの素人なのである
けれど、最後に出てきた俳優さんは知っている
チャンドンゴン・・・なかなか、らしくてイイ
どこか、きゃぴっとした空気を漂わせるところに親しみを感じる
香港のチョーユンファに通ずる雰囲気がある
飽く迄も私的見解(!趣味!)である
それを観終わる頃には、自主トレも佳境
腕の日だったので、パシンパシンになるまで張らせ、その感覚に暫しマッタリしながら梨を食べた

それにしても、彼はいつ頃戻るのか
携帯にメールを送ったら、まだ長野のようなので連絡をしてみると、
「夕飯?弁当があるからいらない」
初めから言ってくれればイイものを夕方も暗くなってから知る羽目になった
ふん、と思いながらも、軽くシャワーで汗を流してからチャリンコでスーパーまで行ったが、暗くなると見えにくくて危なかった
今晩は一人だし、なんにしよう
スーパーをウロウロしながら考えてみた
魚を食べたくなったので、切り身や丸モノを見てみたが、いまいち食指が動かない
刺身はどうかとのぞいたが、まあまあなマグロがあるくらいで決められない
そんなとき、テレビの料理番組で観たマグロのちらしを思い出した
・・・そうだ、マグロのサラダにしよう
目の前にあるまあまあのマグロの一番安い物を選び、しらすも買ったりしてお会計した
暗い夜道をそろそろと漕いでいったが、私の目では道の両脇まではよく見えないので危なくてしかたがない
いろいろな方への迷惑も顧みず、道の真中辺りを気持ち急いでチャリを走らせたりした
家に着いた時はホッとした
無事だったのだ
鍵を開け、買い物したビニール袋を置くとビリーが走ってきた
うにゃっと、ひとこと言った後、袋の中に頭を突っ込んで臭いをかぎまくっていた

さて、マグロのサラダは
そんなにモノが良くないので油を少しかけて置いておき、トマトを一口に、長ネギを斜め千切りにして
ゴーヤーもあったので薄く切ってそれぞれをひとつのボウルに入れ
青シソドレッシングとごま油とはちみつを少し入れ混ぜ合わせ
レタスを敷いた皿に盛ってから最後にしらすをかけた



主食には、ペペロンチーノのパスタにした
ニンニクを炒めた時、これもサラダに入れるとイイかも、と思ったので至急混ぜてみたら旨くなった
しかし、いつものように作ったら料が2人分以上できてしまったので
近所の友達奥様の家に電話をかけ、ねえ、サラダ作り過ぎたんだけど食べてくれない、と持ちかけたら大喜びしたので持って行った
できあがったのは、午後8時過ぎ
ネコたちを侍らせての夕飯になった

彼が戻ったのは、それから1時間半後
袋をふたつぶる下げて、すこし疲れ顔になっての帰宅である
一日中職場のおば様のお守りもタイヘンである
行った先の話や道中の出来事なども楽しく聞いていたが、いつものように話が続かない
やはり疲れているのだ
私はさっさと片付けをして2階に上がり、彼が寝つくのを待った
疲れには寝るのが一番である・・・
雨の叩きつける音で目を覚ました彼だが、「雨がスゴイ…」と言って寝てしまった
雷が光り、その音も聞こえないくらいの強い雨が降っている
そんな時、誰かがそばにいる空気を感じられている
ビリーはこんなだけれど・・・・

ひっくりかえっちゃった

2004年9月26日 午前 12:33:23


最近の天気は突然変わる
この前も、一転掻き曇り、で、あられだった
そして、今晩もなんの前触れもなく、ばらばらばらーっと雨が落ちてきたのだ
その音にビリーが異常に反応し、「あおあおあおあおーっ」と声を上げたが、それからがタイヘン
このところ平静を装っていたゆき、ビリーにラリアートをしてゴングが鳴った
誰彼構わずの取っ組み合いの始まりである
「うんにゃあがっきぇぇぇふぅぅぅ」
カギカッコの中に5匹の声が収まってしまう
小さく束になったネコたちの毛が床にぼろぼろと落ちる
止めに入った彼だが、タイミング悪く手の平と甲、そして足首に裂傷である
そんなのお構いなしにネコたちは「(上参照)」の真っ最中だ
やれやれ、またか・・・
そんな思いで私はネコの嵐の中に身を沈めた
イイ加減にしなさいっ!
ビリーを股の間に通して後ろにほっぽりなげ、あおいを取っ組み合いの渦から離し
ゆきをケージの中に入れて、しっぽの膨らんださちことナオミをなだめてやった
残ったのは、ごっそりと抜き取られたネコたち夫々の毛
思わぬ傷に打ちひしがれた彼
興奮冷め有らぬ雄叫びで家を闊歩するビリー・・・
私は無傷だったので、掃除を始めることにした

まったく天候に左右される家族だとはいえ、たかが雨で大騒ぎである
ネコも年齢を重ねるとホルモンのバランスが崩れるのだろう
特に、うちは女の子が4匹だ
敏感な年頃、というのかな・・・



きのうはお彼岸のお中日という事もあり、彼のお母さん筋のお墓参りに行ってきた
朝の薄日は出かけた頃にはすっかり曇り、風も吹きつづけたので気持ちのイイ外出になった
行きがけに、いつも花を買うスーパーの花屋さんで4種類ほどを混ぜて1050円の束にしてもらった
いつも買っているので、「まんまでイイんでしょ」などと言われ、うんうんとうなずき
そこの花屋にいる齢14歳のキジトラちゃんに挨拶をした

お墓は電車に乗って40分くらいのところにある
年に一度は必ず行っているので、私も慣れたものだ
お墓が近くなるにつれ、それらしい墓参者が増える
場所が場所なだけに、車で来る人が多い
故に狭い駐車場はすぐにいっぱいだ
手桶のある水道に行くまでに駐車しようとした車に敷かれそうになったこともあるくらいなのだ
私は桶に水を汲み、彼はお線香に火をつけに行った
私は物心ついた時からばあちゃんに連れられ時期の度にお墓参りに連れて行かれていた
なので、お墓の作法はみっちりと身に染み付いている
さっさと片を付け、お供えをして合掌
ちなみに、彼の家は仏教、私の家は神道だ
といっても信仰心は人並みである



人の多さもあって、事が済めばすっきりとお墓を後にした
さて、次はどこに行こう
「谷中っ」
私の言葉に取って返した彼の谷中宣言、どうやら行くつもりだったのだ
千代田線に乗って西日暮里で降り、気のままに歩いて行くことにする
何故、彼がここに来たがったのか、行く道すがら考えてみた
・・・たぶん、私のこのメモだろう
谷中に行った、上野の博物館に行ったなんてのを読んで、羨ましくなったにちがいない
そうでしょ?
目的の谷中辺りにはちょうど昼飯時に着いた
よみせ通りのアーチをくぐってぽろぽろとある商店を眺め
イイ匂いがして来る方向を見れば、谷中銀座だ
下町の特集が組まれれば、ほとんどといってイイくらい紹介される場所だ
魚屋、八百屋、揚げ物をその場で食べさせる肉屋の香ばしいイイ香り
墓参で一仕事した後には、かなりつらかった
やや低血糖気味だった私だが、なかなかこれっという昼飯スポットが見つからない
うろうろうろうろして階段を上がっても決まらない
仕方がないので、また下り、よみせ通りの外れ辺りまで来た時に一軒の中華屋を見つけた
小ぢんまりとした店構えは、ふた昔前の雰囲気を残している
空腹もピークになっていた私は、ややぶっきらぼうになっている
そんな様子を見た彼はこの店で昼飯を食べようと低い暖簾をくぐって行った



入ったそこはポツンと取り残されているかのような店だった
働く人間の背丈の割に高めな天井はぐずぐずになり、壁も黄色い
床は打ちっぱなしの土間で、引きずるとガラガラいうテーブルと椅子がニ対あるのみだった
椅子に座る間もなく店主のおやぢが水を持ってきた
「いらっしゃい、サービスでレバニラ、安いよ」
確かに今日のおすすめという紙が何箇所かに貼ってある
「レバニラねレバニラ」
放っておいたらレバニラにされそうな勢いである
「半ちゃんラーメン」
彼が口火を切り、おやぢはもそっと、「ほい」見たいな低い声を出した
そして、私である
お腹が空いていると、見る物見るモノ全部食べたくなってしまう
どれにしよう、腹減った
そんなことを繰り返していると、「レバニラ、イイよ」と、おやぢがこれでイイだろうよっ、と言いたげに口を挟んでくる
「ネギラーメン下さい」
どちらのネギがやってくるだろう、そんな思いが働いてつい頼んでしまった
ちょっと間をあけ、おやぢが残念そうに返事をし
奥の調理場に行きながら、私たちの注文を大声で叫んで姿を消した
しばらく彼とふたり、店の雰囲気に酔いながら懐かしい何十年前を語り合っていた
そして、出てきたものは、さっぱりとした醤油味のラーメンだった



彼のは普通のラーメンで油の具合や味の濃さも良く美味だったが、私の方はさっぱりとしすぎてコクが足りなかったので醤油とコショウをちょびっと足した
麺は、かん水のニオイがほとんどしない中細
チャーシュウの味も濃くなくボソッとし過ぎず旨かった
奥さんと2人でやっているその店は、お二人でちょうどの作りになっている気がする
狭すぎず広すぎず、生活の中での仕事場という感じだった
一気に飲み干したスープは後に残らず、美味しい食べ物の思い出として私の記憶の中に残った



腹ごなしにぶらぶらと路地などを歩き、いつのまにか上野の博物館の近くまで来てしまっていた
これで、彼の行きたい所の二つ目をクリヤーである
トイレを我慢していた彼はここで用を足し、本館下のミュージアムショップで香り袋と金魚のシールを買った
噴水脇を過ぎて、「考える人」の股間を確認し
甘い物を食べたいという彼の要望に、「某有名足袋メーカーと同じ名前の店」で餡蜜と小豆餅を食べた
ここも、私が一人で来て旨かったよ、と言ったのを覚えていたのだろう
私がアソコはどうよ、と言ったら、即答、「行こう!」
彼の来たかった場所のひとつだったらしい
休日という事もあり、窮屈なほどに人がひしめき合っている
とりあえずだが、食べて満足し、アメ横の人波へ滑りこんだ
あいかわらずの元気振りであるアメ横
いろんな人種が集っていた
メインの流れはやはり休日なので動きが悪く、私達はガード下の商店街に避難した
そこは線路の真下にある小さい商店が多く並ぶスペースだ
小さい頃から来ているアメ横なのに、まだまだ見た事がない知らない店ばかりで驚いた

なんとなくだが、上野寄りへ足を進めていた
途中、帽子をかぶってみたり、靴を眺めたり、気になるモノを手にしてはずんずん奥へと進んでいった
しかし、いくら行っても終わりがないのである
行けども行けども心時めくような斬新な店があり、ついつい長居をしてしまう
そんな時である、私が服を見ていたら、彼がやや興奮して私に詰め寄ってきた
「こっちこっち!こっっち」
なーに、なんかあるの、
いつにない袖の引きである
・・・彼の言う先、突き当たりになっている少し手前
見えたのは、「革」の文字
そう、革専門店がひっそりとあったのだ
人の心をなめすようなその店名、ほんの数秒だが息をしていなかったように思う
さて、それからである
散財まっしぐら=でも、大興奮の衝動買い
いやいや、買ってしまった、ジャケット2着にパンツ1本、そして、フルレザーのコート
買うつもりはなかったのだ
そう、買うつもりなどなかったのだ
でも、買ってしまった
彼と併せて、彼と貸しっこの約束もして納得の上、買ってしまった
その革屋の女将だが、沖縄でいつも行く食堂の女将に見た感じも話し方もよく似ている
ススメ上手なのだ
気がつけば試着していたし、あれっ?と思えば次の服を手にしていたりした
でも、イイのだ・・・
いつかやってくる革だったのだろう

ひとしきり大騒ぎをしたその店を後にして、夕飯を食べにまたまた浅草の「某有名サウナと同じ名前の店」へ行った
今回は、食堂の方へ行ってみた
オムライス、ハヤシライス、ビーフシチュウにハンバーグステーキ
洋食と和食の定食をメインでやっている
食券を買って席につき、お代わり自由のコーヒーを飲んでみると、こりゃまた旨かった!
いやいや、旨いよ旨いっ、などと御託を並べていると、カップのスープからぼんぼんとテーブルに注文した品が置かれていく



で、さっそく食い始めると…旨いのだ
肉が旨い、臭みもなく柔らかい
私と彼ふたりして、旨い旨いを連発で一気に食べてしまった
これで、980円
ライス、コーヒー付である
さすが下町、浅草
庶民の気持ちを分かっていただいている
店の雰囲気も居心地が良く、気兼ねがない
ただ、店の中でつながっている寿司屋の酢の匂いが気になってしょうがないのは私だけだったかもしれない
仕上げに、あなご・・・
「ダメッ!」
最後の最後に彼にピシャリを食らった

それもそのはず、この日は食べてばかりいたのだ
おかげで68キロまでもうすぐという体重になってしまった
ま、キャンペーン中なので良しと言うことで・・・
それにしても思う
この数週間、薬の変更やそれに伴う体調の変化や気持ちの変化があった
今のところは、メモに残したように行きたいところに行って、したい事をしていられている
それにだが、おかしい話
↑の革屋で買った服を家で着た時、心の底から、「生きてて良かったー」と言ってしまったのだ
生きてて良かった・・・
そう思い、口にしたのは初めてだ

・・・人生何があるかわからない
ある日、突然に目の前のものがなくなる可能性がある
その時に、自分の為に諦められる自分でいられるのか・・・
悔いを残さないでいられるか
あっという間に時間など過ぎてしまう
これでイイと思えるようにしていたい・・・
夢を実現させるということは、それ相当に努力が要る
時間の大切さを考えながら、今の生を生き抜きたい
生きていて良かったと思えることをどんどん増やしていきたい
そう思えてならないのだ
これでイイんだと思う自分が後押ししてくれているように思えてならないのだ

2004年9月25日 午前 12:46:46



みんな仲良くなってきたぞ

秋分の日の前、久しぶりに父のところへ出かけた
朝から薄日は差していたものの、どうしても降らせたそうな空の様子が気になった
湿気も時間を追う毎に増し、雲の色も白から灰色へ変わっていった
父とは駅で待ち合わせをし、その足で飲茶の店へ行った

薬の変更もあり、自分なりにリズムをつかんで生活できるまで気を使う事は避けてきた
3週間が過ぎてなんとなくだが、一日の流れを知る事ができるようになったこの頃はどんどん動いてみようという気になってきた
その手始めに父のところ、なのだ

入った店は青茶を出す
ランチを3種類、他に点心をいろいろ揃えている
父には飲茶ランチを、私は豚角煮(トンポーロー)丼ランチを頼んだ
デザートと茶が付いて来る
飲茶などした事がない父は、出てくる物をひたすら口に放りこみ消化していく
点心4種があっという間だった
私の豚角煮は八角の香りが程好く利いていて甘味を感じる醤油ベース
付け合せには、ザーサイとチンゲン菜が添えられる
ご飯がちと柔らかいのを除けば、しつこくなく食べる事ができるランチに丁度イイどんぶりだ
デザートは杏仁豆腐
お茶に合わせたように甘味を感じさせる味付けだった
杏仁の香りが引き立っていたので、ついゆっくりと食べてしまった
お茶は熱湯で茶葉を洗う事から始まる
茶器を温める作法から2杯目をいただくような一連の所作で、始めから終わりまで楽しむ事ができた
お茶に始まり、お茶に終わる
飲む毎に変わる味わいに、ある一時の流れまでをも体感してしまう・・・
同じお茶を繰り返し飲むという出来事にゆったりと見を委ねるのも、新しい快感なのだという事がわかった
それを知る事ができただけでも父と飲茶をすることができた事に感謝したい
まだ、そんなふうに感じられる間柄でもあったのだ



家に行く途中、雷がなり始め、あっという間にどしゃぶりになった
大粒の雨がぼたぼたと落ちてきていたが、よく見ると白い塊、あられだった
私と父は間一髪でその痛そうな雨に遭わずに済んだが、家の窓からはその雨に打たれる人が急いで走って行ったり
なかには、悲鳴をあげていく人もいたりして、夏の終わりの騒ぎを窓越しに過ごした

異常に暑かった今年の夏は、近年になく充実していた時でもあった
体力的にもプラスαだった気がする
これからの成行きも、少しだけだがこれからを待ちわびる自分がいる
まだまだこれから、まだいけるかもしれない

2004年9月24日 午前 12:08:45


晴天が一変、曇天である
灰色の斑のようになった空が目の前に広がる


土曜、私は出かける気でいたが、彼がぐずったので一日家で過ごすことにした
彼は何やらガタガタとしていた
今になっても思い出せないような・・・何をしていたっけ
私は週3のトレーニングの最終日ということもあり、すこし重みのあるサーキットとなった
腹筋なども、ダンベルの2.5`を頭にのせ、20回を6セット
他の腹筋などもゆっくりぢっくりしたりして最後のセットで終わった後の腹は、うほっ☆という感じだった
その後のダンベルやプッシュアップ系も、ぢっくりこってりしちゃったりしたので、うっほほっ☆というムード満天だった
そんなこんな、キャンペーンも波に乗り、アベレージで67`を維持している
このままの状態を想定しての目標がある
今年中に70`オーバー
体はもちろんだが、痩せてしまった手足、上下肢に筋肉をつけて体重を増やしていきたいと思っている
できる所までやってみよう



次の日、日曜は念願の夫夫揃ってのお出かけである
私は朝からそわそわしてならなかった
なんだか、嬉しいのである
気持ち早めに朝飯を食って薬を飲み、目についた家事をこなす
ネコたちの世話や掃除なども順調に済ませ、髭の手入れもして出かける準備は順調だった
ビリーは、うちのギャルネコ達の袋に遭ったりしていたのでひとりで居させることにした
謂れの無い仕打ちで打ちひしがれていたビリーくん、ひとりでウロウロしている方が気が楽でイイらしい
出がけ、今日の格好は今日の格好は、などと2人してファッションショウをして取っ替え引返したが
同じような色合いのTシャツで行くことにして手を打った
なんのことはない、初めからオソロにすれば良かったのに、儚い理想を追い求めての結果、同じような服の趣味が功を奏したのである
玄関に立ち靴を履いて、さあ出かけるぞという時、彼が私の顔を見て言った
「髭の太さがちがーう」
はれぇ?
そう鼻の下を伸ばしながら鏡を見ると確かに鼻の下の左右の太さが若干違っていた
おおー!
そう叫んですぐさま形を揃えようと靴を脱ごうとしたが、彼に止められた
「良く見なきゃわからないからやらんでイイ」
その言葉に、私のおでこの辺りから一本の線がタテに落ちたのを感じた

さて、行った場所は、品川、汐留、六本木、そして、浅草・・・今更ながらの東京巡りである
全コースガイド付き食事付きの、♪〜ぽろっぽーバス観光ではない
品川は、駅が新装してから初めて行った
全体に外光が採り入れられ明るい印象の垢抜けた感じがした
が、それは駅舎に隣接した部分だけで、周囲の商店やビルなどは前のままの姿を残していた
どちらも品川なのだ
今現在の品川、立ち上がった建物を見ればオフィス、眼下の店屋を見れば生活の匂いもする
どこからどこまでが生活圏なのか、人の流れからも読み取るのはむづかしかった
そんな休日のビル郡の一角で、ある撮影会が催されていた
人だかりがしているのに、なんとなく地味
反射板も1枚だけで、ビッグなスターさんのショットではないみたい・・・
そう、素人カメラマンの趣味の有料撮影会なのだ
私と彼はそんな状況によく遭遇する
どこかに行けば大概なにかしらの撮影をしていて冷かしたりしている
京都の太秦に行けば桃さんが居たり、オペラシティに行けば竹ノ内くんのロケに当たったりしていた
中でも一番印象にあるのは、4年前に入院していた病院で行われていた、あるサスペンス物の撮影に遭遇したことだった
その頃の私は体調が底の底まで悪いというのに、「下で撮影してるよ」という彼の一言でぐずぐずと起きあがって見に行ったりしたのである
シーンは、ロビーから出口へのショット、バックに診察室が見えているらしかった
現場は機材が持ちこまれ、それまでの病院臭さが無くなりセットの一部のような雰囲気である
私と彼はその様子を遠くからカメラの方を覗いていた
・・・その時である
「カットーっ!!」
いきなりライトが私達に向けられ、その場にいた全員が私達の方を見たのである
「だーめだよ、撮影してるんだから、患者さんは邪魔邪魔!」
たぶんADだろう、病院にいる寝巻きの患者に向かって邪魔邪魔である
私達は、「スミマセン…」と肩をすぼめて柱のかげに隠れたりしたのだ
今からしてみれば、病院に病人は付き物だろうに、と思ったりするが、それが素人たる由縁なのだ



肝心の品川アマチュアカメラマンのショットパーティだが、言葉にできない鬱積した空気を感じた
モデルの女子も慣れているような慣れていないような不思議なポーズを取る
手すりに肘を掛け、その腕に寝そべるような仕草をしたり
おもむろに足を組み合わせて、その膝に手を置いてキュ〜ッという感じに肩をねじったりする
その動きに合わせてカメラを持った20代から60代くらいの男たちが静かにシャッターを切るのである
カシャ、パシャ・・・
どうにも盛り上がりのない撮影会なのだ
もうすこし注文でも着けたらどうかね、横からちゃちゃを入れたくなったが、そこはぐっと堪えて通り過ぎようとした
傍らを過ぎ行く私達、その他にも人がいるのに、その男達は一心不乱にクニャクニャ動く女の子から目を離さないでいる
そして、微動だにしないのだ・・・きっと動けないのだろう
そんな様子を後にして私達は、やや遅い昼食をバーガー系の店で済ませ、次に向かった



そこは、汐留である
汐留シオサイト、日テレが居を構える場所である
「最寄の駅からすぐの地下道を通ってお越し下さい」
シオサイトはどこ、と私が尋ねると、彼から何度も返ってきた言葉だ
その言葉の通り、地下に行く通路があり、そこを案内通りに行くと、じゃ〜んなどという感じに真新しい光景が広がっているのだ
先ほどとは違い、人で溢れかえっている
どこからか音楽も流れていたりして、お祭りのようでもあった
・・・この表現、どこかで聞いた事があるような気がする



とにかく、人ひと人、休みを手軽に過ごせる場所なのだろう
大道芸らしき見世物をする人達もいた
日テレのグッズを売っている店や企画モノのラーメン店などもあったりする
そして、日テレといえば、マイスタ
ズームイン、である
「・・・敷地内なので、撮影は…」などと貼り紙がしてあったが、すでに撮ってしまった後
カワイイ羽鳥くんは私達のモノ、である
毎朝5時に起きて会っていれば情も移るというものだ



汐留シオサイトに着いてそろそろ移動するかなというあたり、ちょうど陽が陰って来た
「そろそろ、かえ」
次は六本木だっ!
「・・・」
彼の帰りたい病が出る前に、私の予定を挿し込んだが、この日に限って彼も同じ所に行くつもりだったようだ
「ふふ、行くつもりで調べてあったのさ、」
まさに、夕陽に当たってオレンジ色のにくいヤツ、である (古すぎ)
大江戸線に乗り8分、ひとつ手前の麻布十番で下車した



地下鉄の出口から見えた景色は、以前とあまり変りがない
なんとなくホッとしたりした
お稲荷さんも心なしか綺麗になって奉られている
・・・良き哉・・・
横断歩道を渡りながら、胸の内で囁いた
麻布十番は仕事でよく来ていた場所なので懐かしい
もう10年になるか、今のようにドでかいヒルズもなく寂れたようになっていた一角だった
高速に抜ける道も車の通りが少なく、いつでも横断できたりした
しかし、今では前のような環境はなくなり
車も人も信じられないほどに増えている
店屋も新装したり、見慣れたチェーンなどもあったりして、そのオドロキたるや亀にのった御伽噺の主人公宛ら
道路もレンガになっちゃったりしてお洒落なのである
そんな街の様子を見ながら、私はずーっと、あら〜、あららっ、え〜〜!?などと言ってばかりいた
彼はと言えば麻布十番を歩くのは初めてらしく、私の後をノコノコと付いて来るばかり
「だって、わかんないんだもん」
すっかり私は悦に入り、マイなつかしゾーンを闊歩した
途中、のどが乾いたので坂を少し上がりかけた小さなコーヒーショップに入った
一文字だけの印象的な色合いの看板に引かれたのだ
そこで彼はレモンティを、私はココアを頼んだ
「ココアですけれど、」
そこの女主人が遠慮気味に訊いてきた
「甘さはいかがいたしましょう、普通、甘め、控えめ…」
私はこんな時、味の濃い方をお願いする
普通よりも甘めのホットでお願いします
「はい・・・」
余計な事は一切言わず、カウンターへと身を滑らせたその人は、意外にも物腰の軽い生り物のようだった
店を切り盛りするには、あれくらいが丁度良いのだろう
他の客立ちも物静かに時を聴いている
それぞれに流れる特別な時間のようでもあった
一頻り私達は汗をひかせ話も尽きた頃、注文の品が運ばれた
ティを置く仕草はいかにも丁寧な感じがして心を感じさせる
私の前に置かれた一杯のココア、さばさばに溶けたホイップクリームはバターの油玉を抱えてゆっくりとその泡を消していく
カップの取っ手に指をかけ、クリームの泡をゆらしながら口まで運ぶ・・・んん、美味い
ココアの香りが鼻の奥、目の奥まで沁み痛いくらいだった
甘さも言われた通りの普通よりも甘めである
一口二口飲みすすめるほどに香りが引立つ
やっぱりココアはこんなふうに甘くなきゃ、麻布に来て2度目の心の声である
30分は居ただろうか、店を出るのが惜しくなる時間の流れだった
ここはまた行きたい・・・



そこから歩いて10分
かの、六本木ヒルズを見上げた
でかーい
ニョキッとしている
よくまあこんなの建てたもんだよ、坂を眺めながら何度も言ってしまった



そんな私達ふたり、すっかり御上りさんである
坂を上がっているので余計だ・・・
今更だとは思うが、観光バスが止まるような場所だとも思った
実際に、ここにいた1時間くらいでも何台の観光バスがやって来たか、れっきとした観光コースのひとつなのだと実感した
各ショップなどにも入ってみたが、物色している人は少ないように思えた
なぜなら、店が通路になっているのだ
どこからどこまで行く間にあるのではなくて、ひとつの店構えなのに、である
不思議だった
それにしても、Tシャツに白パンなんて格好では鼻にもかけられないのだろう
どこに入っても会釈などされず、店の中なのに壁があるような感じがしたりもした
ま、その分、ゆっくり静かに好きなようにしていられたのが救いだったのかもしれない
そろそろ帰るかな、と屋外に出ると何やら歌声が聞えた
どなたかのミニコンサートが開かれているようだった
太陽もすっかり落ちて青く変化したヒルズの風景
人もこんな技を持っているのだ、と思える建物の構造が素晴らしかった



それからはいつもの通り
乗り継ぎをして、浅草である
夕飯を食べに寄ったのだ
以前に通過した気になる店があるのだ
そこは食堂と寿司屋の両方を経営しているようで、私達はその回転寿司店の方に入ることにした
某有名サウナと同じ名前の店は明るく、酢の匂いがして気持ち良かった
板さん達も程々に元気が良く活気がある
私はさっそく赤身とイカを頼み待った…
ここは、旨かった
赤身も切りたてで卵もイイ焦げ加減、イクラも本物を使っていた
なかでも、あなご、久しぶりに口の中で溶けたのである
そして、私のこだわり、いなりである
元々、私の家は寿司屋をしていたので気がつけば酢の匂いに慣れていた
小さい頃から何かといえば、ばあちゃんが海苔巻とおいなりさんを作ってくれたのである
運動会然り、お留守番の時然り、である
私のこだわり、それは「いなり」なのだ・・・
ばあちゃんが入院する前、私が25歳の時だった
布団の中でばあちゃんがポツリと言ったのだ
「もう1回、豆煮てやったり、おいなりさん作ってやりたかったな…」
私はその言葉をきいて、ついつい、元気になったら・・・みたいな事を言ったのだ
ばあちゃんはその言葉を信じて入院し、しばらくしてから病院の売店で私にミロを買って、エレベーターの前で別れ、それが最後になった
集中治療室に入って10日、ばあちゃんは会いたい人に全員会ってから、すうっと息をひきとった
みとったのは私ひとりだけだった
その時に、おいなりさんの事を思い出し、すうっと涙が出たりした
ばあちゃんの味なのだ
ばあちゃんがいなくなってから同じようなおいなりさんに遭遇したのは、2回だけ
ハワイはオアフにある寿司屋と、この回転寿司屋さんだ
しっかりと味がついているのに揚げの味も残っている
しゃりも欲張らずに端まで詰めてある
イイ感じなのだ
私は〆に頼んで良かったと思った
この日の思い出に、私の懐かしい思い出までも添うことができたのだ

一日の内に何箇所も行ったりしてかなり疲れたが、行って良かった
彼曰く、「もう人込みは要らない」、私もそんな気がする
次は、人気のない所がイイ、そんなことを彼と話したりした



薬が代って22日目
湿疹が出ている
かゆみ止めと炎症止めでしのいでいる
夏の最後の足掻きのような副作用だ
明日からの曇天は、秋を呼んでくれるのか
すこし気になる

2004年9月22日 午前 12:39:54


火山灰でザラザラ
時期の割に蒸した今日、当たり前のように窓を開けておいたら浅間山から粉が降って来ていた
どこもかしこも砂っぽくていけない
掃除をしても結局は堂々巡りなので、多少の粉っぽさは見て見ない振りをした
22年前も同じように火山からの灰で町が白っぽくなっていたが
今回はその時よりも長い気がする

最近のゆきちゃんはなんだか情緒不安定気味だ
ビリーを見つけるとすぐに怒ってしまう
理由が一向にわからないのだが、今日の火山灰を見て、もしかしたらっ!と思った
そう、火山なのだ
火山灰の臭いか何かが、ゆきに悪知恵を吹き込んだのかもしれないのだ
今回の浅間山の噴火では、初めは福島方面へ灰などが流れていったらしい
そして、それからの何度かの噴火ではこちらの方へと風が吹いているようで、離れた場所でも灰が観測されているようだ
何回目かの辺り、そうそう、丁度その頃だ
意味もなく突然にネコたちのケンカが始まった
自然の条件がこんなところにまで及ぶ可能性、侮れん!

今日から、パラリンピックが始まった
開会式をごはん時に観ていた
ゴーヤーとキノコのちゃんぷるーとスキ煮、私は泡盛で気持ちよくなっていたりした
パラリンピックのテーマは、一本の木から始まる世界、とでも言うのか
会場中心に36メートルの大きな木が立てられ、それを囲んでのパフォーマンスである
ついこの間のものも素晴らしく、ギリシャの人々の美意識の高さを感じたが
今回はそれ以上に意味を持たせた進行になっていたようにも思えた
後半も山場で12歳の少女が迷ったような哀しい声で歌い始めた時である
パフォーマンスの意味がわかったのだ
何を伝えたかったのか・・・
ある特定の境遇などではなく、どんな人でも誰だって力を与える事ができる
そして、このオリンピックに出場する人達からもその力をもらう事ができる、そんなことを、そんな力をもらった気がしたのだ
障害者という括りでは私も同じ立場だったりするが、生きている者としては誰もがひとり一人の人生を持っている
そのことに何の差があるのか
大切なものの違いで判断できる事は少ない
だから、最低限の思いを持っていたい
同じ仲間がその思いをアテネで見せてくれようとしている
みんな、がんばれ!!

2004年9月19日 午前 12:23:14


皮が手に入った
頼んでおいたモノはサイズが若干小さかったのであきらめ
代わりにと奥から出してくれた物を試着したところ、イイのだ
また言ってしまうが、実にイイ
ギュッと締め上げられるようなタイトな着心地
そして、ラインが綺麗に作られているので見た感じもスッキリしている
裏地はキルティングなのでタイトな上に、レアで肉厚な皮を1枚肌に身につけたような、そんな安心感があった
今日外出した最初の予定に、この皮屋さんを入れてしまったので一日大きな紙袋を下げて歩くことになった
けれど、そんなこと全然苦にならなかった
ジャケットに使われている牛特有の匂い
持った時のかなりの手応え
着る時の身体が振りまわされるほどの勢い
袖を通して着型を整えた時の皮の摩擦音・・・人では感じられない包容力に溶けそうになってしまった
この全行程に同行してもらった友達ふたりは、やや遠くから眺め何を話していたのか・・・
はあぁ・・・部屋に充満する皮の匂いに、もうひとつの世界を感じている自分がいる



友達ふたりとはランチを一緒にした
然る会館のレストランで、ハヤシライスを食べた
小さい頃から行っていた上野なのに初めて行った場所
全館禁煙で非常に居心地が良かった
ランチを頼んでから、それが来るまで、来てから食べながら食べ終わってからも話が尽きない
突っ込みふたりにイイ具合に吸収してくれるひとり
ついつい言い過ぎてしまうこともあったりして申訳なく思うが、それも大人な部分で理解を得ていてくれているのかもしれない
このふたりといると自分をあまり飾らずにいられる
サイトのオーナーとしての見解、本来の自分としての意見なども聞いてくれる雰囲気にとても感謝している
ここにも、自分が自分でいられる空気があるのだ
ありがとう

夕方に仕事帰りの彼と待ち合わせをして、今日オープンになった一大ショッピングモールへと出かけて行った
何やらいろいろな専門店があるようだし、シネコンも12館となかなかの頑張りなのだ
彼からも随分前からこのモールの前振りがあり、やはりオープン初日に行くしかない、私は思いこんでいた
初日というのは、その日にしかないノリがある
沸き立つような人の想念までも渦巻く初日、私は大好きだ
しかし、いつものことだがこんな時、人の数が半端ではない
人だらけである
店の中は開店したてというのにバーゲンさながら、フードコートなども夕飯を済ませてしまおうという家族連れなどで大賑わい
初日によく見られる光景である
私と彼はそのフードコートで特盛カルビ石焼ビビンパを食べた
100円プラスでウーロン茶がついてきた
特で盛な分、お腹もいっぱいになり、腹ごなしに店などをブラブラと見てまわった
中に家具を扱っている2軒、ちょうど机を探していたこともあり
腹を摩りながら物色していると忘れられたように置かれている机が目に入った
天然木製のやや足が傾斜し小ぢんまりとした机と椅子のセット
引出しもひとつだけでとてもシンプルで、彼も気に入ってしまった
さっそくカタログをいただいて、倉庫にある在庫の数も教えてもらい、家に戻ってからウエブサイトを開いた
実際に見て触って確かめたモノなので、改めて見てもイイと思ったりしてしまった
近々うちにやって来ることになるだろう

運動をしているせいか、お腹が空いて仕方がない
2時間ともたないので、少しずつ回数を食べるようにしている
出先でも、お腹が減ってきたなと感じたら何か口に入れるように心がけている
ドカ食いで何度も食べるとトンでもない事になってしまうので、トータルカロリーで帳尻を合わせるのだ
すると、決まった間隔でお腹が空くようになり、ちょっとの量でもそれなりの満足を得られる
体重もキャンペーンに伴い、着実に増えてきた
見た目の事も関係しているのだが、何よりも何かあった時の余力としての意識が強い
何もなくて何かあるよりも、多少也とも余分にある物でやっていけるのならできる限りそうしていきたいのだ
大事な身体である
最後まで、しっかりと使っていきたい
同じ時間を過ごすのなら、何かしらの手応えを感じていたい
生きていたという実感を感じたいのだ



2004年9月18日 午前 12:48:14


短髪は楽過ぎて困る
何もしなくなってしまうのだ
朝起きて顔を洗うついでに頭もジャーっと流し
タオルでふけばセット完了
ドライヤーも整髪料も要らない
シャンプーなども適量が少なめで済む
コンディショナーもほどほどだ
いつかこの短い髪も伸びることになるが、そのときに一連の作業をすることができるのか・・・?
・・・それよりもだ
あればの話
短くしたり、剃ってしまったりすると、髪の毛は自分が要らない物だと判断し生えなくなるというのをテレビで観た事がある
毛の依願退職である
なかなか説得力があったりしたので軽視はできない
それにもまして、身体の不思議なのだが寄る歳ごとに体毛が濃くなっていくのは何故か
髭はもちろんのこと、眉毛やまつげ
胸毛にヘソ毛に…ねぇ、気がつけば増えていたりする
おまけに白髪も混じったりして時間の経過を実感させられる
「ちょい枯れオヤジ」などという言葉もあるくらいだから、それはそれで善しとするべきなのだろう

薬変更から17日・・・という表現もいい加減止めにしたいが、明日で18日が経つ
何度目かの湿疹の波が押し寄せ、ぼこぼこと炎症が出てきた
でも、今のところはこの炎症だけなのでこれもまた善し、なのだろう
体重もコンスタントに67キロをマークするようになった
嬉しい
体脂肪は14パーセント、副作用で落ちた部分の脂肪はなかなか戻りにくいと聞いている
それを逆手にとってやらない手はない!
脂肪に気を付けながら、上手く増量していきたいものだ
キャンペーン中だしね



2004年9月17日 午前 12:04:02




衝動的に髪の毛を切りたくなり、店の開く時間を見計らって予約の電話を入れ
ネコたちの暴動でめちゃめちゃになった部屋の片づけをしてから
着の身着のままで家を出た
タンクトップにガサガサ半パンツで陽射しを浴びると、弱くなった陽の威力に季節の移ろいを感じる
吹きつける風にも湿度を感じられない・・・肌荒れの季節が始まる
店についてお願いした髪形は、みじっかく、である
私の希望に、少し間を置いてから答える店主
「一番薄いのでイイ?」
はい、それでお願いします
それから15分後、36年生まれてこの方最も短く刈られた私が鏡の前にいた
その姿を見た率直な感想は、短いというよりは、無いみたい、である
スキンにしたわけでもないのに、イヤに存在感が無い
帰りの道すがら、道路のカーブミラーに映った自分を見ると地肌っぽいし
家の鏡では、毛の長さよりも頭の形が見て取れる・・・いびつ
まるで、お菓子の「きのこの山」にありそうなヘンな形
それをまじまじと見て思った
この頭をきれいに見せるプロの技って金を払うだけの事はある
いつも触っていた頭の輪郭を撫でながら、他の店で切ってもらうなんて浮気はできないと思ってしまった

薬を変えて16日が経った
4年間出ていた湿疹と同じような炎症がある
くらっとするような感覚も薄れてきたし、吐き気や腹痛もなくなった
体に現れる黄染も今のところ無いように見える
このままでいってくれるだろうか、そんなことを考えながら2階の窓から空を見ると流れの速い雲がいくつも過ぎていく
大きいのや小さいの、長かったり薄くなっていたりどんどん過ぎていった
やがて、雲も去っていき、空は青一色なった
そんな光景に、この何年かの自分を見た気がした
そして、これからありそうな出来事も、夕暮れに色づいたすじ雲に乗ってくるような感じがしてしまった

2004年9月15日 午後 11:17:17


朝からどえらく忙しかった
常に時間に追われているという感じがした
ネコたちのご飯も家事も出かけるまでも何もかんもがダッシュである
電車に乗ってもせわしなく連絡をしたり、病院に着いても休んでいられないくらいにあちこち移動してまわった
そして、気がつけば正午の合図…
一日の半分終わっちゃったの?
思わず、そばにいた友達に言ってしまった



今日の病院では、くすり変更後のアレルギーチェックのための問診と採血をした
主治医が何とはなしに状態を訊いてくるので、今の所これがイヤという副作用はありません、と言った
「ほおほお、それは良かった」
すこし伺うような判断をしている間があってから、私の言葉を打ち込んでいく
それから次回の6時間耐久採血の概容の最終確認がされた
・・・朝の9時入りである
何も食べずに一度採り、軽く食べて薬を飲んでからその1時間後に採血
そして、2時間毎に3回採るのだ
腕が穴だらけになりそうである
血中濃度を測定するようで、時間毎の推移が要るらしい
終わりは夕方くらいかな、「苦あれば楽あり」という格言にすがりたくなってしまう



午後からは、ゴジラを連れてアメ横の探索をした
先週の土曜には私の彼とここに行ったが、まだまだ知らない店などがあり、底の深さを感じた
そして、ここには世界のアジアが集まっているという事も強く感じられたりもした
とにかく、いろいろな国からの観光さんが沢山いらっしゃる
いろいろな肌の色にそれぞれの国の言葉が聞こえるのだ
街にもその雰囲気は充分流れている
まず、香りから違う
空気にアジアの匂いが混じっているのだ
異国な感じがしてならない上野アメ横
そこで私は皮を扱っているある一軒の店を発見した
上野寄りにあるのだが、少し路地の奥まった位置にあるので最近までまったく気がつかなかったのだ
高い軒先でジャケットを売っていたり、吊るしで革のパンツを並べてある
ライダー系でも、ちとヘビーな部類にあるモノが多いその中で
私の目を釘漬にし、言葉を失わせるほどの魅力を放った皮のジャケットがあった
風に吹かれてブラブラしている・・・
3Tc の動悸とは違う、ドッキン、ドッキンと大きく波打つような鼓動が私の息を苦しくする・・・
むせるような、体が熱くなるような感じ・・・ふぅ〜
そんなスゴジャケット、実は昨日の日曜の夜に売れてしまっていたことを今日になって知ってしまった
やはり欲しがる人はいるのだ
しかしだ、店の主人が言うには、業者の倉庫に在庫が1、2着あるという
私はその事を聞くや否や、ただ眺めただけの試着もしていない皮のジャケットのお手付をしてしまった
そこの店主と電話番号の交換までもした
帰りの道々、幾度となくあの皮のジャケットを思い浮かべてはニマニマとして、心躍らせていたりした
なんとも脈が速くなるような、そして切ないような気持ち
私は今、その皮様の来店を久々のトキメキを持って首を長くして待っているのだ・・・が
その事を考えただけで寝られそうにない



さあ、はじまりだ

2004年9月14日 午前 1:35:46


皆、寝静まっている
起きているのは、秋の虫と自分くらいだろうか



今日の夕方あたりから右の頭がツキツキと痛い
偏頭痛のようだ、「ズキッ」
きりっとしたり、ツキンと痛かったりして、なかなか気になる
今日で13日目になる薬の変更
毎日何かしら新しい発見があったりして、それはそれで新鮮だが、今日のは、ちと痛い…「ツキ」

今日、自分について一歩進んだ気がした
なぜこんな自分になったのか、あっさりとした理由は言えないが確かに得た気がしているのだ
何か残しておく・・・何か始める
よくわからないが、確認できたようだ
言葉にはならない理解、というのが合っているかもしれない
・・・少し自分に近づいている手応えがある
きっと、これでもイイのだろう
同じ時間を過ごすのなら、自分が自分でいられることが大切
どんな自分でいたいのか、意識できていればそんなに遠くはないのではないか・・・
立ち上がる事ができたなら、もしかしたらどちらかの足を出す事ができるかもしれない
ギリギリとした音や何かがきしむ摩擦音・・・
弾ける寸でで止める気合・・・
目の前の餌のようにぶら下げられては、飛びつかない手は無いだろう
よく映画や何かを語った後、「これが始まりだ」という言葉が印象的に使われたりする
この場合も、まだいつになるかわからないが、それに遇っている感じがぬぐえない
冷静に考えても、これは自分なのだと、思える・・・
これでイイんだ
これが欲しいものなんだ
いつか形になり、気の入った印象として危惧する必要もない
「・・・どれが欲しいんだい」
そこには無いもの
ホームとして現れた影が、そこに「いるよ」
だが、それでも勘違いしないで欲しい
私はいつでもここにいる

これでイイんだ・・・・

明日は薬の変更後のアレルギーチェックの日だ
既出されていた症例と照し合わせ、次回の6時間耐久採血の準備をするのだろう
とにかくも、効いているように願うしかない
でなければ、悲しみが増えるだけだ

2004年9月13日 午前 12:10:17




最近、お腹がきつい
姿勢を良くしていないと苦しくてしようがない
食べ過ぎているせいかと一日食べたものを思い返したりしてみるが、これがデブの素というものはあまり思い当たらない
パンツのサイズが変わった
持っている物は一応着られる・・・
前よりも猫背がひどくなった
猫背が苦しいのにそんなことはないかも・・・
いくら考えても思いつかない
知らないところで何か変化があるのかもっ!
そう思った途端、ざーーっと血の引く感じがしたので鏡の前に走っていき、着ているものをぱっぱと脱いで確認してみた
・・・、・・・、・・・、
おかしいトコはない
目に見えない部分で膨らんでいる・・・おそろしい
考えたくもないことを考えて馬鹿らしくなり、脱いだ物を着なおそうとしたその瞬間
あっ、これだっ!!
やや屈んだ上半身を見て気がついた、腹筋である
お腹の筋肉が苦しく感じさせていたのだ
ぱっと見たくらいではわからないが、よーく見ると歳なりの脂肪がついた腹の下には縦と横にせり上がった筋肉があるのだ
おおおーっ、おおおーっと、体を伸ばしたり縮めたりしてみるとぽこぽこと筋肉が動いているのがわかった
36年の人生の中で、腹筋を確認したのは病気で痩せた4年前とこの時の2回だけ
普段は脂肪に覆われて見えないでいた筋肉なのだ
気がつけば、おおおー ・・・と、自然に胃の辺りから下腹へ撫で下ろしてしまっている
今撫でているのは腹直筋だろう・・・ん、この脇腹の盛りあがった感じと腰辺りのくびれはなんだ?
そうなのだ、腹横筋もおまけに付いていた
それにしても、なぜ今まで気がつかなかったのか
私は子供の頃から色白ぽっちゃりのカワイイ子で通っていた
その長年の思いこみ、脂肪の付いた胴体が当たり前でいたので、発見した時も筋肉を脂肪だと思っていたのだ
あらら〜、・・・つい鏡に映った腹に見惚れてしまっていた



自主トレを初めてしばらく経つ
覚えているだけでも、半年は過ぎているはずだ
初めの頃は少ないセットで筋肉痛を起こし独りうなっていたりした
それでもめげず、週何回かの自主トレを続けていた
15、6年前を思い出しながら、あの頃の自分を思い返しながら、理想をイメージしていたりしたのだ
それが鏡の前で現実になった時、殊更この4年間の甲斐のない期間に感じ入ったりしてしまった
感染を知り、エイズをいくつも合併して入院
半年以上の入院期間を経て、退院から4ヶ月後にスポーツクラブに入会した
動けるようになったから、退院したから、元気になったからできると思っていたのだ
けれども、基本の体力など微塵もなく、結局数回行っただけで退会してしまったのだ
やめるまでの間、合併症がひどくなったり副作用が強くなったりでしたくてもできなかった…
気持ちはあっても、体が時期ではないという事になかなか気がつかなかったのだ
あんな時期を過ぎたのだから、なんでもできる
そんな思いが、つい最近になっても続いていたりした
どこかで自分を信じ切れていない部分もあるのだろう
今は順調でも、明日、いや今日の夜、何時間後、何分後には急変するかも
こんな考えがクセになっている、イケナイイケナイ
これからは、思いもよらないことで気がついた自主トレの効果である腹筋を見て今の自分を確認できるよう、できるだけ続けていきたい

・・・でもな、そろそろまた通うかなぁ、GYM
「薬の効果がわかってからでも遅くないんじゃない」
もうひとりの自分があそこから話しかけてくれた気がする



2004年9月11日 午前 12:56:10


本格的な秋にむけ、書類や洋服などの整理をした
思い立っての事だ
勢いというのかな、予定を立ててなどやっていられない家事のひとつだ
書類は、6年前くらいからの色が変わったヤツがごっそりとあり
45リットルのビニール袋がいっぱいになるほどあった
よくもまあ、こんなに貯めたものだ
途中、何度か手を止め古い手紙や見覚えのないメモなんかを見つけたりして、つい時間を費やしてしまう
中身のない使用済みの封筒、なんとなく粉っぽくなった紙切れ
使われていないティッシュの残骸…
どうしてそうなったのか判らないモノだらけだった
でも、その中でも印象に残っている物がある



サンフランシスコやタイで買ったポストカード
初めてカストロに行った時に買った筈のジャグジーで仰け反っているマニアチックな一枚
初めてのカストロは、ちょうどダイアナさんが死んだ時と重なり良く覚えている
街の一角にある教会の前に人だかりがあり
どうしたのか近づいてみると沢山の花や写真が見渡す限り置かれてあった
みな、それをじっと見据え一言も喋っていない
賑やかな街の片隅、そこに何かを呑んだ人の気持ちが溢れていたのだ
・・・たまらなかった
タイで買ったのは、CDのおまけについてきた数枚のうちのひとつだ
このCD、「Gay Power」シリーズと勝手にいっているのだが、ディスコ(死語)でよくかけられていたものの寄せ集めなのだ
この題名のものは確認できているものでも3枚、他に「Gay Dance」や「Gay Trance」などいう亜種もあったりする
一応これら全部は手元にあったりして、次なるゲイ物の発売を待っているところだ
ちなみに、タイにあるTower などの一般のショップで手に入れることができる



入院中に書いていた迷路は、体中の薬疹が痒くてたまらない時に、気を紛らわせようとして書き上げた筈
今にして思えば、どうしてそんなことに集中しようなんて思っていたのか想像もできない
裏には、その時の体調や病室の様子などが書かれてあった
なんのことはない、今と大して変わらないことをしていたのだ



そして、食べられなくなった時に彼が作ってきてくれた夕食のメニゥ
総枚数は、18枚
彼は週4日来てくれていたので、1ヶ月とちょっと、忙しい合間を縫って持ってきてくれていたことになる
しかし、残念ながら、覚えている献立はひとつだけだ
ポテトミートグラタンと白菜漬
これは覚えている
美味しかったのだ
でも、全部吐いてしまった
今日は調子がイイから食べられる、などと言っていたに違いない
調子に乗って食べた結果だったのだろう

無理もない・・・
あることが原因で、それまでなんとか食べられていた食事を摂ることができなくなり
何かをひと口ふた口持って行くのも嫌になっていた頃だった
せっかく彼が作ってきてくれたのだからと無理して食べていた…あの食事
今、メモを打ちながらなんとなく思い出した
食べるのがつらくて食事の時間が一番嫌だったのだ
毎三食の匂いが何よりも苦痛
・・・夕飯の牛丼を三時間かけて三割くらい食べたのを思い出す
この時は、看護師さんに褒められたりしていたっけ・・・
そんなふうになってからだ
彼が主治医と相談し、夕飯に限り持込みOKになったのだ
ちょうどカクテルも始まって効きはじめの数週間だった
味覚臭覚聴覚などが狂いだし、吐き気とめまい、舌のしびれ等々
大元に輪をかけての不調だった・・・思い出してきた
ついでに、その時の写真などもどこからか出てきたりして、すっかり今とは違う自分が映し出されている
そうだ、思い出した・・・彼のおかげか、なんとなく食べられるようになったある日
それは自分の誕生日だ
全身に薬疹が出て1週間のかゆみと不眠、焼けただれたようになった肌とステロイド漬の始まった頃
もっともつらく、もっとも楽しかった何ヶ月の始まりだったのだ

脳裏に再演されたあの頃の記憶
今では、そういうことも・・・という次元にまで達した感がある
この書類から始まった過ぎてきた時の整理だが、たった2個のビニール袋にまとめられ明日の回収を待つばかりだ
・・・明日の回収を待つばかりだ



さて、いつものように湿疹が増えてきた
関節を軸にしてぽつりぽつり突起している
10日が経った現在、これくらいで経過している
目の黄染もないように思えるし、身体の軋みにも似た痛みもほとんどない
下痢も頭痛もしないし、吐き気もおさまってきている
イイ事なのか、その結果は、これからあらわれる筈だ

雨が降ってきた
この雨でまた自分の何かが静まる気配を感じられるようになればイイな

2004年9月9日 午後 11:11:10




薬変更から9日目になった
初めの湿疹がおさまって、次にはいつもの小さいぽつぽつが出始めた
おかしいが、出てくれてホッとした
湿疹も副作用なのだけれど、それだけ効いているから余分に出るものがある
それがなくなったりすると、効いているのか不安になったりする
実際には、目的を達しているかが大切なのに、こんなことでドキドキしたりしてしまう
一日1回になった事も、ドキドキする要因のひとつになっているのではないだろうか
今までは一日2回、23錠飲んでいたのに、今では一日1回9錠だ
その内の3錠は飲んでも飲まなくてもイイらしい
だとすると、6錠?
いっぱい飲まないと効かない、そんな気がしてしまう長年の慣れ
とりあえず、アレルギーの観察と血中濃度の検査、ウイルス量の状態などで
いける、という自信を身につけたい



今回の組合せは、中性脂肪やコレステロールの上昇、糖尿病
そして、機能的神経障害、体の痩せ、ウェイステイングがなくなるということで選んだ
飲んで1週間が過ぎ、体重が1キロ増えた
体脂肪は減っているので筋肉なのだろう
嬉しい
痩せ細っていた上下肢も副作用なのか、血管の浮きが目立たなくなってきた
足も同じで、ヘンな血管が減ってきている
副作用である、むくみなのだろうが、むくんでいようが構わない
身体はやっと免疫以外の事にも積極的に働くようになっているのだ
どうか、このまま上手くいってほしい・・・
ずっとと言わないから、しばらくでイイ
ちょっとでイイから
このままでいてほしい



2004年9月9日 午前 12:46:20


そんなに外ばかり見て…

午後も3時を過ぎると陽が大分傾く
2階の寝室の床の半分を越すくらいに陽射しが差し込む
そして、暑い時期と違う色味で部屋を染める
今日の太陽は、45度を切っているはずだ

今、「エリンブロコビッチ」のサウンドトラックをかけながらメモを打っている

昼過ぎにやって来た南国のようなスコール、ここでは通り雨というのだろう
午前中は買い物に行く寸前まで料理をしていた
別に、来客があるとか、パーティをするとかではない
ただ、作業がのろいだけだ
今朝は午前6時を過ぎた頃から突然霧が出てきた
それも急速にどこからか流れてきている
彼が出かける頃には外が真っ白になり、見る見るうちに近所の景色が隠されてしまった
白く勢いのある霧、まるで映画「ザフォッグ」の筋そのままだった

霧が渡る

霧は隠す

鷺が数羽で獲物を狙っている
鷺が糧を獲る

麦茶をいれ、栗を茹で、合間の家事をこなしながら朝食を摂る
食直後の薬のルールを守り、大雑把な掃除をした
薬が回るとクラッとする
ちょうどそのあたりに家事が一段落する
ふーっ、と一息吐き出すと、回った薬が余計に効き出す
午前中に薬を飲んでしばらく、4、5時間だろうか、こんなくらくらする感じとまったりなのだ
きのうあたりから手足がパンパンという感覚が出てきた
むくみなのだろう
前の組合せの時もしばらく痛いくらいのむくみと付き合った
数秒スネを押さえて離すと、その形のまま凹みっぱなし
それだけならイイが、凹んだ辺りは痛みを伴う
その痛みもいつもの足に戻るまで続いた
そして、その状態がなくなった頃にほっそりと手足が痩せてきたのだ
今、また始まったらしい

栗の皮をこそぎ、渋皮を引っぺがす
すると出てくるのは薄黄色の仁だ
今夜は栗ごはんにするつもりなので、なるべく型を崩したくない
そーっと渋皮をはぐ時、うっかりすると割れてしまう
そおーとそおーと取っていくのだ
でも、つい力の加減でホリッと割れてしまう時がある
ああぁっ!
ついつい声をひっくり返してしまったりする
ああ、あ、割れちゃった・・・
なのにウレシイ
割れちゃったのは、私の口に入るからだ
一度割れてしまうと緊張が解けるのか、作業が速くなる
ほいっほいっと塩水に沈める
たまに力が入りすぎて割れたりすると、ムキ手の口にホイっと放りこまれる・・・旨い
たまに続けて割れたりすると、取り皿なんかに取って置き、その栗を食べながらの楽しい作業になってしまう
今日は幾つ食べただろう、鼻血が出そうだ

洗濯は3回まわした
白い物と色柄物、そしてネコたちの物だ
雨が続いたり、乾きが良くなかったりして溜まる一方
風も強く陽の射す今日は洗濯には打って付けだと思った
全部干し終わってから洗濯機をすすぐため洗いから一通り仕掛ける
ネコたちの毛が残っているからだ
さて、買い物に行こうと外に出て、なんとなく南の空を見ると灰色の雲がかなりの速さで流れてきていた
午後は降るな
そんな感じがしたので、気持ち早めにチャリを飛ばした
いつものスーパーに着いた頃、ぽつりと顔に何かがあたった
来たっ!
そう思った途端、物干しにびっちりと干した洗濯物の数々が頭をよぎった
・・・もう遅いな
スーパーの入り口に期間設置されたマッサージ云々のお試キャンペーンを横目にカゴを引っ張り上げると
ざあーっである
シトシトなどという前置きもなく、ジャーっと雨が降ってきたのだ
そうしたらスーパーの中は大変である
買い物に来ていた主婦の方々は、「あらっ、干しっぱなしよ」とか「あらあらあら、あらあら」や「やだ、降っちゃったよ」など
おもい思いの言葉で一転したその様子に感嘆していた
店員の方達はカーペットを持ち出して重ね置きしたり、傘袋なんかを出したりして商品の陳列などそっちのけ
非日常な雰囲気がその一角に沸き立ったのだ

現在は台風からの雲なのだろう、白から灰色のいろいろな塊がものすごい速さで北へ流れていく
同じ方へすっ飛んで行く台風の余波
今週は荒れそうだ

美しいものは恐怖も兼ねる

ゴーヤーも6個目を収穫した
最後のひとつを採り、ゴーヤーの葉が黄色くなってくると、いよいよ半袖ともお別れなのかもしれない
・・・様々な色がやってくる



2004年9月7日 午後 4:39:52


きのうの揺れはリアルタイムだった
くらくらと体が揺れる地震、普段より怖かった

私は南を向きながらパソコンをいぢっている
当たり前だが、左手が東で、右手が西になる
きのうの晩もメモを打っていたりしたが
いやに静かだった夜更け、ちょうど南西の方から「コー…」という何かが走るような音が聞こえていた
遠くの電車の音が聞こえているのかな、と思っていたが、気がつけば体が前後に揺れていた
ライトにかけてあるガラス細工も同じように動き、蘭の花の長い花茎もふらふらと振れているのを見ていた
するとどうだろう、心の底の一番下あたりから音もなく「地震だ、」という声が這い上がってきたのだ
言葉を発した直後からその揺れは振度を増していく
寝ていた彼に地震だと教えたが、「あ〜ん」という声を出してすぐにイビキをかき始めてしまった
おまけにビリーなどは我関せず、すやすやと御休みになっていた
こんな事をしていた間も揺れは続いていた
実際はそんなに長くないのだろが、その数分、揺れに身を任せているだけの自分を遠くから見ていた気がする

さて、この地震のあった日の朝、少しだけ不思議な事があった
それは、ゆきである
朝食を食べていた時の事だ
私の肩越しにソファの背もたれに座っていたゆきが家の中の一点をぢっと見つめていた
声をかけてもまったく微動だにしない
ぢっと見続けているのだ
ゆきは以前から何かがある時にぢっと見つめる事が良くあったりした
それはどこと言うことでもなく人からは見えるのだが、ゆきにしてみれば何か意味があってソコを見ているのだと思う
ぢっとしたまま数分、息までも凝らしているかのように静止している
そしてまた、今晩はナオミまでも同じ事をしているのだ
家の中の一点をぢっと・・・である
その様子を見ていた彼は、「目で誰かと話をしてる」らしいのだ
ネコは返事をしない代りに、まばたきで返事をする時がある
寝たい時に名前を呼んだりすると、ゆっくり目を閉じてゆっくり開けたりする
いつもなら声を出して返事をするところを目で相槌を打つのだ
動物は敏感だというから何かを感じているのかもしれない
例え何かがあったとしても、大事にならないことを祈りたい

今日で薬を変更して7日になる
前の薬との飲み合わせの関係で出ていた湿疹も急に姿を現さなくなった
それはそれで不思議だったりするが、これからはアレルギーの出る可能性がある
「大体、早い人で10日から14日前後で湿疹とか黄染が出る人もいるわねェ」
薬のカンファレンスをしてくれた看護師さんが説明してくれた
許容範囲内ならそのまま経過を診ていくことになるらしい
言われた日数を数えると、ちょうど今週がそれにあたる
だから、あまり考えずに過ごしていきたい
病は気からというではないか、どこかの誰かが言ってくれているのだ

2004年9月6日 午後 11:08:18




土曜日、彼が出かけようと行ってきた
どこに行くのかわからないが、私はノコノコと付いて行くことにした
空はすぐにでも雨が降りそうな雲行き
気持ちせかせかとしながら駅へと歩いて行った
さて、どこに行きたいのか
ケンタ君に寄り、遅い昼飯をもそもそ食べ、どこへかと行った先は某大型電気店だった
はて、電化製品で要り用なものってあったかな
そう思っていると、ずんずん歩く彼の行く手には綺麗な輝きを放つ携帯電話コーナーが見えていた
どうやら、携帯がほしいらしい
以前、彼は2回携帯を持ったことがある
初めは欲しいから、2回目は必要だから
そして、今回で3度目
一応当たりをつけておいた機種があるようで、真っ直ぐに突き進んで行く
ずらりと並べられた手の平サイズのいろいろな携帯電話
良く見なければ、どれも同じに見えてくる
彼に勧められたものを手始めに、目についた物を手にしては開いたり閉じたり
ボタンの感触やら重さなんかも確かめてみたが、やはり、彼が勧めたものが本人の希望に添うようである
この会社の係りの方、と探そうとしたが、彼からストップがかけられた
「…ここ高いから、ショップに行こう」
そっと耳打ちされたりするのも久しぶりだったが
そのこそこそとした感じで売り場を去る姿もコソコソとしていたのではなかっただろうか…
その電気店からあるい手5分くらいのところに、欲しがっている機種を扱っているショップがあった
ちみなに、ここに来るのも2回目らしい
それから1時間くらいだろうか、選んだ機種の説明や契約のことなどでショップに入り浸った
登録も終え、ありがとうございましたぁ、と送られる頃には、すっかり暗くなり
ぽつりぽつりと雨が落ちてきていた
うっすら冷えた風が吹きつける帰りの道すがら、なんとなく彼がほくほくとした足取りでいるように見えたのは、やはり嬉しかったからなのかもしれない

さてさて、それからである
電車の中でもなんとなく買った携帯が気になるようで、取り出しては開き、なにやらボタンをいぢっていた
「カシャッ」
いつのまにかカメラを起動して、知らずにはずみで撮ってしまったらしい
これこれっ、車内ではしない方がイイよ
「うへへ」
まるで、子供のようである
夕飯の買い物などもして、家に着いてからも気がつけば携帯を触っている
カメラを起動することを覚えたようで、ネコたちを追いかけては一人悦に入っていた
「こっち見てっ」
と、言われて見ると「カシャリ」
・・・記者会見のカメラマン宛らである
「今度はあっち見てこんな顔して」
注文まで出るようになる
いつもはセルフでしている撮影だが、これからは彼も加わることが多くなるかもしれない
一夜明けた日曜日
この日も朝から携帯いぢりは続いていた
朝一番、「手をこんなふうにして、下見て」
ホットケーキが焦げても構わないらしく、前日よりも細かい指示が飛ぶ
そして、撮ってはケラケラとひとりで笑い転げるのである
ネコたちも寝ぼけた顔を撮られたりと、どこぞの写真雑誌さながらのゴリ押し盗撮者の勢いはおさまることがなかった



午後、そのhiddenも一応の終息をむかえ
借りてきたDVD鑑賞へとその食指は伸びて行ったが
「ドラキュリア2」
「ペットセメタリィ」
「キャッチミーイフユーキャン」
連続3本である、試写してコメントでも書かされるのかと思った
音環境がパワーアップされたので、その音響を試してみたいのもあったようだが
やはり臨場感は秀でて、怖いモノはより怖く、効果倍増以上だったように感じた
家内3本立てを観た後は、夕飯の仕度である
昨日、帰りの豪雨の中、立ち寄った八百屋で松茸が2本で580円で売られていたのを見つけ
マッタケご飯っ!などと、言いながらお会計をした松茸で炊きこみご飯にし
彼のつくった豚汁と、ご飯が炊ける間にナスを揚げて出汁に放った煮漬しの3品
見た目には質素だが、実は(やや)豪華な食卓になった・・・
なんでか松茸と聞いたりすると、物は何でも豪華という感じがしてしまう
まつたけ=ゴージャス
この響きに強い憧れと、いかにもな季節感までも感じられる自分は
それなりの人間なのだと、あらためて思ってしまうのである・・・そんな時
「ちょっとヨコ見て」
また、始まった
彼のはしゃいでいるようなその様子を見て、小さい頃、父に言われたことを思い出した
「お前のおもちゃになったな」
父が買った物をいぢって遊んだり、ワープロを買った時やパソコンを買った時に決まって言われていた言葉だ
電話なのにカメラも付いているその機械
すっかり彼のおもちゃになっている
父が私に言った時の気持ちがなんとなくわかった気がした

6日目の夜、お腹いっぱいに食べたマッタケご飯と豚汁は
しきりに出ていた体の痛みを抑えているらしい
なぜか空腹になると増す痛みは、今のところ、幕を下ろした劇場のように静かだ
そして、地震で揺れている以外、なんの変わりもない今
しばらくぶりの日付をまたぐ更新で明けた
近頃続く異変に無事であるように心から願う

2004年9月6日 午前 12:11:18


「うにゃうー」
ビリーが寝るー寝るーと言ってうるさい
わんわんわんわん喋った後もぶつぶつと独り言を言っている
ひとりでネンネしてな
そう言っても一緒に寝るんだときかない
仕方がないので、アゴの辺りをくりくりとこすってやるとグルグルと言いながらうなだれる
そんな事を何回か繰り返し、終いにはごろりと横になり不貞寝を始める・・・



今晩の月は赤い
毎夜の出来事、見上げる月の変わり様に自分のいる時間のゆらぎを知らされる
大して変化のない深夜から深夜への流れなのに
決して巡り合うことのない同じ時
日に日に変わる循環も、何れ交わることのない瞬間へ生まれ変わるのだろう

決して、同じであるわけがない
そう言い聞かせてきたこの何年か
自分に当てはまる言葉のひとつとして、そう思ってきた
いつか終わる夫々の話に、いったい幾つの章を足すことができるのか
時折、知りたくなる

薬チェンジから4日
背中の痛みや神経痛のような随所の感覚
動悸に似た高鳴り、足のむくみ、変更後の湿疹など
具体的に感じられる症状が出始めた
変更前の時も他作用に慣れるまで2、3ヶ月はかかっている
まだ始まったばかりだ
とはいっても、そればかりではせっかくの時間がもったいない
なので、お知り合いのH氏とS君の3人でランチをした
待ち合わせていた場所まで辿り着ける心配だったが、そんなに気にするほどの事はなかったように感じられた
10分ほど遅れていったが快く待っていてくれたお二人で素直に良かったと思ってしまった
ランチ場はライトイタリアンの店
パスタとサラダとドリンクで780円、だったかな
さらさらっと食べて散歩がてら上野の博物館へと足を運んだ
途中、景色などをカメラにおさめていくH氏
瞬間を捕らえる鋭い眼は奥の深さを感じさせる
館内は新装したようで塗料のニオイが残っていた
たらたらと歩く展示室の先、足を休めるにはちょうどイイソファが並べられている
どっかりと座った私達は、しばらく気の向くまま閉館近くまで話をしていた
私とH氏の話の鬩ぎ合いの只中、S君はぢっとしてその攻防をうかがっている
たまに突っ込まれたとしても動じないS君、なにやらの片鱗を思わせるのが不思議だった
私の帰宅時間に合わせての解散になったが、次回のランチ場も決まったりして
あの楽しい時間を再び持つ事ができるという楽しみもできた・・・
偶然生まれた出会いに感謝したい
ありがとう

何かが動くという時、何故か声をかけてくれたり出会いが多かったりする
それで身に閉じ篭もらない機会を与えられているようだ
今は何をどうできるか判断しにくかったりする
そんな時、なおさらつながりという事を感じずには居れない
大なり小なりいろいろある人生
足元の見える位置が大切なのかもしれない

2004年9月3日 午後 11:13:49


無性に腹が減る
一日食べ物の事を考えている
朝、目が覚めるのも腹が減って覚める
ぐるぐるのきゅるきゅるの腹の音、ため息のように出る、腹減ったぁ・・・
かといって食べては、ちがったアプローチでの疾患になってしまう可能性がある
それでは意味がない
まず、朝起きた時には水を一杯飲み、それから彼の朝食の仕度をする
グラスにトマトジュースを注ぎ、目玉焼きでもする時は卵とハムを冷蔵庫から取り出し
付合わせのキャベツなどを一枚はぎとり水で洗う
この間にコーヒーがこぽこぽとできあがるが、その香りのイイ事ったらもう・・・
トースターを温め、フライパンに油をしきハムを並べて火をつける
この間にも彼が仕度を整えて2階から降りてくるので、おはようの××
・・・つい食べたくなってしまう

そんな事をしている内に、じゅーじゅーだのチーンだのと音がしてくるので卵を落としたりパンを放り込んだりする
キャベツを千切りにしていると、ハムの焦げる匂いやパンの焼けてくる香りがして、ついつい千切りの手が止まってしまう
はあぁ・・・
大き目の皿にキャベツを盛り、ハムエッグを寄せ、パンにマーガリンを塗ってできあがり
これが自分の分でないのがつらい所だ
「いただきまーす」
ガチャガチャもりもりと食べる彼を尻目に、小さい器にバナナを輪切りにしてヨーグルトをかける
甘味には蜂蜜なんかを垂らしたりして、おいしそう・・・
バナナヨーグルトを出した後、ネコたちのご飯を用意するが
金缶などを開ける時は堪らない
ネコ用なのにイーイ匂い
ゼリー寄せみたくなっている所などスプーンでそのまま口に持っていってしまいそうだ
そんな様子をビリーはウロウロと心配そうに見ていたりして、私も我に返る
カリカリのフタを開け、皿に分ける時もその器にあたる音が、まるでコーンフレークのよう・・・
マグロ味のコーンフレークってどんな味だろう・・・
「あああっ!」
ビリーやらさちこなんかが声を上げ、私を正気に返らせる
はいはい、ゴハンね、ご飯・・・
ネコたちもカリカリと音を立てて食べている
その姿を遠目に見ながら、私は洗濯だ・・・

新しい組合せになって今まで飲んでいたい薬を止めた
飲み合わせが悪いからなのだが、胃酸のコントロールがなくなった途端に空腹感が強くなった
3年以上続けてきた事を止めたので、胃袋もそれに合わせる必要があるのだろう
今はお腹が空いたら水分を摂るようにしている
それでしのぐ事ができるようになる事を昨日くらいからわかってきた
けれど、こう言いながらもミカンゼリーを頬張りながらキーを打ったりしていたりして・・・
だって、お腹が減るんだもん
しょーがないじゃん

今晩、なに食べよ・・・・

2004年9月2日 午後 5:11:23


昨日からの二日酔いはほとんど良くなり、今朝のむかえ酒ですっきりした
くらくらする感じや、ふらつくこともなく
家の用もでき、買い物にも行って
太陽の照りつける正午、近所の奥様と立ち話しまでしてしまった
昼飯を食べた後も洗濯物をたたみ、その勢いで自主トレをした
肩が軽い炎症をしているので適度にこなしたが、一応一通りできてしまった
夕飯の仕度もバタバタとしたし、あっつい一日もこんな感じで終わろうとしている
こんなに易々と副作用がなくなるのも、ちと気にかかる
・・・効くのかな
2日目にして、心配が始まった

近頃よくあることだが、茶箪笥が開けられていたりして、びっくりする
閉っているはずのひき戸が全開なのだ
何度もやられていたりするので、そこの中には大切な物は入れないようにしている
以前、ペーパータオルをしまっておいたら、気かついた時にはめちゃめちゃに引っかかれていたからだ
6本分が半分になり、
犯人はネコたちの誰かなのは明白なので、一匹ずつつぶしていくことにする
一番のシロは、ビリーだ

彼はネコの割に手先が不器用なのである
半開きの扉も顔で無理矢理こじ開けるし、何かをつかんでお手玉する芸もできない
次のシロは、ナオミだ

この子はそういったオイタはあまりしない
いつも良く寝ているので、わざわざ茶箪笥を開けて…なんてことはしないのだ
さて、次の3匹は誰もが怪しい
さちこ、ゆき、あおい
三毛猫シスターズである

この姉妹は頭がイイ上、手先が器用だ
さちこは閉っている扉を簡単に開け、じゃーじゃー流れている水道の水をつかんで口に運んだりしている
ある時は、部屋の中の蚊をつかまえようと後ろ足で立ちあがり前足でほいほいっとつかんだりパチンと叩いたりしている
ゆきも扉の出入りは自由にできるし、簡単な会話もできたりする
私の言う事を首を傾げて聞き、ちゃんとちがう答えをするのだ
もちろん蚊も獲る
そして、あおい
これが一番怪しい
あれっ?というイタズラの犯人は大抵こいつなのだ
私がイタズラを見つけて声を大きくして怒ったりすると、真っ先に逃げて身を隠す
そんなあおいに近づいて、やったのか、と訊くと
「ああぁぁ〜ん」と、撫で系の声を出してひっくり返る
その素振りが一層怪しいのだが、本人としては懸命にあたしじゃないのよ、をアピールしているのだろう
が、
先日、証拠写真を撮ってやった

これこれっ!

入っている所しか撮れなかったが、目撃証言があるのだ
彼がその一部始終を見ていたのだ
それに、見つかった時のあたしじゃないのよが決めてとなり御用!
私の肉布団の刑に相成った
ネコも長く生きていればそれなりに知恵がつくのかもしれない
彼に言わせれば、そのうち人間になれると思っている、らしいのだ
立って歩いて言葉を喋るらしい
・・・それはそれで、カワイイし実際に見てみたい気もする
そうしたら、それぞれに服を着させて手をつなぎ散歩に行きたい
5匹と2人が7人になるのだ
でも、大変だろうなあと思う事がある
五つ子ちゃんなのだ、なんもかんも五つ用意しないといけない
ひとり一人好みも違うだろうし、出かけるまでがひと騒動だろう
やれトイレに行く〜とか、お腹すいた〜とか
ねむい〜なんて言おうものなら、おんぶに抱っこに手を引いて・・・なんだか木枯らしが吹いてきそうだ
そんな事を考えると、毛が抜けて床がキズだらけになっても
トイレの掃除をしたり、ご飯を作ってやったりするほうがイイかなぁ
一日寝ていて静かなのも捨てがたい

やれやれ
また、要らぬネコバカをしてしまった・・・・



2004年9月1日 午後 11:00:26